さらに、直近の若林や山里の仕事の動向やラジオでのトークなども盛り込まれており、まさに現在進行形の演出が多かった。

「作品としての体裁をうまく整えるなら、こういった手法は少々邪道なのではないかという声もあります。裏を返せば、上手に物語をまとめることができなかったから、こういったギミックに走ったのではないかという意見も」(同)

 若林と山里を再現する高橋と森本や、しずちゃん役の富田望生の演技は高く評価されていたものの、「若林と山里のファンでないとストーリーにあまり興味が湧かない」などの微妙な評価も多かった。チャレンジングな内容だった一方で、全体的な詰めの甘さへの指摘もあったようだ。あるドラマ関係者はこう話す。

「事実に則した物語であるはずなので、実在する人物がたくさん出てくるわけですが、そのなかでも実名を出している人と、そうではない人がいるんです。