◆「性に関する人権を侵害する行為」と言えるか

性教育YouTuberのシオリーヌさん
性教育YouTuberのシオリーヌさん
 小林氏、わたなべ氏の発信には「生理用品は生活必需品。議会だからこそ堂々と話し合っておくべき」「わざわざ男性にみんなの前で答えさせなくてもいいのでは」などさまざまな声があがっています。

 総合病院産婦人科、精神科児童思春期病棟で勤務ののち性教育YouTuberとして活動するシオリーヌさん(大貫詩織さん・@shiori_mw)に見解を聞きました。

 シオリーヌさんは今回の騒動について「当事者がどう感じたかわからないなかで議論するのは難しい」と話します。

「『セクハラかどうか』は、基本的に受け手が自分の権利を侵害されたと感じるか否かが大きな判断材料になります。今回の件では、男性課長が実際にどう感じたかわからない状況なので、議論が難しいと感じます。

 もちろん男性課長が質問によって実際に心理的な負担を感じていたのであれば、議会を心理的安全性の高い場所にするために必要な改善点を話し合っていくべきだと思います。

 しかしながら、セクハラとは性暴力の一つで、『性に関する人権を侵害する行為』のこと。今回の議会でされた質問がその人の持つ人権を侵すような内容だったかというと、そうではないように思います」(以下、シオリーヌさん)