◆エンドロールでは涙が止まらなかった

 いただいた台本は今までのどの本とも違う優しさで溢れていて「今ある貴方そのまんまで、少しずつ進んでいけばいい」というメッセージを感じました。なので私は、そのぽっかりと穴の開いた心のまま、作品に向かってみることにしたんです。ただ誠実にその場にいる、それだけをやってみようと。

 そうしてお芝居に向かったとき、心の内から動ける瞬間や感情に出合えました。でき上がった作品はとても愛おしくて、エンドロールでカネコアヤノさんの曲が流れたときには涙が止まらなかったです。