特典はファンクラブ会員と非会員で異なるものの、CDの購入自体は誰でもできるのだが、オンラインストアのアカウント登録(無料)が必要なほか、送料も必ずかかる。「ファンと思い出を共有するための作品だから限定販売のシングルにしたんじゃないかな」「『売り上げは気にしなくていいよ』ってファンを気遣ってくれたのでは」と理解を示す声もあるが、ジャニーズのファンには“売り上げ枚数で貢献したい”という考えの人も少なくなく、7人体制最後のシングルとなる『ともに』を盛大に祝いたい人にとっては「数量限定で、予定数に達し次第、受付終了」かつ販売先も限定となると、もどかしい気持ちになるのだろう。メンバー3人が5月に脱退したKing & Princeは、5人体制最後のシングル『Life goes on/We are young』とベストアルバム『Mr.5』がともに初週ミリオンという華々しい成績を収めたことも記憶に新しいところだ。

 また、ジャニーズショップオンラインストアは日本国内の住所がなければ登録できないため、今回の販売方法は、一般のECサイトを通じて取り寄せていた海外ファンを切り捨てているとの指摘も出ている。

 今回の販売方式がメンバーの意向なのか、事務所の方針なのかは分からないが、北山はグループの前身である「Kis-My-Ft.」時代から長く中心メンバーのひとりとして活躍してきただけに、「卒業シングル」が限定販売という扱いに疑問を抱くファンのほうが多いようだ。

 Kis-My-Ft2は、6月28日放送のテレビ東京系『テレ東音楽祭2023夏』や7月1日放送の日本テレビ系『THE MUSIC DAY 2023』への出演が決定しており、本来であればそうした場で「ともに」を披露してPRする可能性もあるが、限定販売となるとそれもどうなるかは不透明。創業者の性加害問題への対応の不十分さや人気メンバーの退所が相次いだことでジャニー事務所は評判が急落しているが、北山の退所前最後のシングルの発売方法においても物議を醸してしまった。