クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠の違いって何?

クレジットカードが送られてくると、ほとんどの場合ショッピング枠とキャッシング枠が記載されている。以前は、全体の限度額が100万円であれば、ショッピング枠もキャッシング枠も100万円まで使えていた。しかし、ここ10年ほどは、ショッピング枠は限度額まで使えるが、キャッシング枠は20万円とか30万円に抑えられている場合が多い。

このショッピング枠とキャッシング枠の差は、また違いは何なのだろう。

同じクレジットカードでもショッピング枠とキャッシング枠では法律が違う

ショッピング枠は買い物の際に支払手段として利用できる機能であり、キャッシング枠は現金を引き出す機能で、これらは同じカードの中でも、管轄する法律に違いがある。

クレジットカードそのものとショッピング枠については、経済産業省の割賦販売法によって規制され、キャッシング枠は貸金業法によって規制されている。

従って、ショッピング枠では実質の金利は手数料と呼ばれ、キャッシング枠では金利と言われて利息を払う形になっている。

クレジットカードではリボの金利差が変わらなくなった

クレジットカードのショッピング枠の手数料はもともと上限15%程度で変わらないが、キャッシング枠は、2006年の貸金業法の改正によって、上限金利はそれまでの29.2%から18%(10万円超100万円まで)に引き下げられている。

だからクレジットカードではショッピング枠が優先される

以前は、クレジットカード会社はショッピング枠は薄利多売で、キャッシングによって儲けを出していた。しかし、貸金業法の改正によって、キャッシング枠とショッピング枠の差は少なくなり、しかもショッピング枠はリボ払いが定着してきたことにより、金利差は無くなってしまっている。

したがって、現在のクレジットカード会社は、貸倒率の高いキャッシング枠よりもショッピング枠を重視する方向に変わってきている。

しかも、キャッシング枠は貸金業法の総量規制の制限があるため、ショッピング枠に比べて利用枠を小さくするようになったのだ。