ハードウェアとロボティクス分野で強い東京とソウル

北アジア圏からはアジア最大の経済都市、東京とソウルがランクイン。イノベーション精神あふれる企業がこの2都市に集中している。世界最高水準のデジタル・コネクティビティを備えた環境からは、特にハードウェアとロボティクス分野で優秀な研究成果が多数生まれている。

ソフトウェア分野の研究・開発が活発化しているシンガポールは、人材の育成に熱心だ。また国外企業誘致力が高く評価されており、Google、HCL、InfosysといったIT関連大手も研究施設を置いている。

オセアニア圏ではシドニーとメルボルンがトップ20入り。ITセクターの透明性の高さ、人材育成の支援体制などが高評価につながった。

不動のロンドン。パリ、アムステルダムが追い上げ

欧州トップ3はロンドン、パリ、アムステルダム。ロンドンは教育およびイノベーションの支援が活性化しているほか、多様性あるテクノロジー、創造的なセクターなどで欧州全体をリード。スタートアップやユニコーンの数も欧州一で、ソフトウエアとITサービスへの国外からの投資が過去10年間で最も多い都市である。2017年には10億ドル以上が国外から流入した。

ロンドンの後をぴったり追うのはパリ。調査分野が優れているだけではなく、欧州最大規模のIT労働市場と国際特許数を誇る。アムステルダムのIT市場は急速に拡大しており、人気ホテル予約サイト「Booking.com」、地図情報サービスのTomTomなど世界中で事業を展開している大手を筆頭に、ファイル転送サービスのWeTransferや決済サービスAdyenといった国際水準で活躍するスタートアップが生まれている。

急速に変化している10都市は新興国に集中

報告書では人口・コネクティビティ・再投資・不動産価格・経済の展望・企業活動・構造・小売販売を評価基準にした「短期的な活力指数」 も発表されている。

こちらはトップ都市の顔ぶれががらりと変わり、ハイデラバード、バンガロール、ホーチミン、プネー、コルカタ、ハノイ、南京市、デリー、杭州市、西安市がトップ10となった。
シンガポールとシアトルは急速に変化している都市としても評価されており、それぞれ26位と29位に選ばれた。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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