◆どれだけ考えてもわからない部分

 加賀美は宗像家の父親が不倫した結果生まれた子どもであり、母親と2人で暮らさざるを得なかったため、自分を捨てた父親とその一家を殺した。ただ、虎松の犯行と思い込んだ一条が出頭して、加賀美は命拾いすることに。

 とはいえ、人を殺してしまったことへの罪悪感を抱える加賀美に対して、当時施設に勤めていた梅婆は慰めるつもりで「吸血鬼は悪いやつだから殺しても良いんだよ」的なことを吹き込んだのではないか。その結果、自分自身を守るためにも「吸血鬼=悪」という強迫観念にも近い意識を、現在も抱えているのかもしれない。

 ただ、その場合なぜ源治が一条の動機をでっち上げたのかがわからなくなるため、もうこれ以上はお手上げ。