恩人との出会い

 半ばやけになった状態で挑んだ『ラ・ママ新人コント大会』のオーディション。主催者はコント赤信号のリーダー・渡辺正行(本人出演)で、オードリーの恩人となる人物だ。

 ボロクソにダメ出しされると思い込んでいた若林の耳に突き刺さったのは「いいねぇ」の一言だった。

 山里(森本慎太郎/SixTONES)はブレークまでに養成所の講師やマネージャー など、何度かお笑いで仕事をする大人に認められてきている。

 だが、若林にとって芸人以外の大人に認められたのはこれが初めてのこと。しかもそれがコント赤信号のリーダーなのだ。これまでの虚無な芸人人生に意味があったのだと、泣きじゃくってしまうのは仕方ない。

 ドラマ外の話になるが、後に渡辺はオードリーとの最初の出会いについて「ひと目見た瞬間から売れると確信した」と振り返っている。オードリーにとっても渡辺にとっても、印象深い出来事だったようだ。