UAEに最長10年の居住ビザを取得できる「ゴールデンビザ」を取得済だったことから帰国を拒否する強気の姿勢を見せていたものの、4月12日にはドバイにある日本総領事館に「旅券紛失届」を提出し、パスポートが失効。さらに日本の警察当局は、国際刑事警察機構(ICPO)を通じてガーシー容疑者を国際手配した。

 各メディアの報道によれば、ガーシー容疑者の国際手配書は、当初は現地の警察当局に所在地や行動に関する情報の収集を求める「青」の手配書だったものの、加盟している国に対して容疑者の身体を拘束・逮捕の手続きを求めることができる一番強い効力の「赤」の手配書に代わっていたという。

「警視庁の捜査員が5月22日にドバイに派遣され、現地の当局と打ち合わせを重ね、早期の送還を要請したという。それから約2週間の6月4日の朝、UAE側から帰国の準備ができたとの連絡が日本側に入り、急転直下で帰国が決定。事実上の国外退去処分と見られ、インターポール(ICPO)の手配書が赤に変わったことでUAE側も協力する姿勢に切り替えたと考えられる」(全国紙社会部記者)

 ガーシー氏は6月4日朝、車で仲間とともに食事に出掛けたところを拘束され、空港に連行。所持品はスマートフォン1台のみでの帰国となり、そのまま逮捕となった。