【同棲解消のときの揉め事①】別れてくれない
同棲だけでなく、恋愛のスタートは双方の合意のもとに始まるものですが、別れはたいてい片方の意思決定によって決められることが多いもの。
別れたい、と決めるまでに心の中で辛い葛藤を繰り返しながら、その決意を固めていった側に反して、別れを切り出された側は「何かうまくいっていないな」ぐらいはうすうす感づいていても、いざ「別れ」にまで発展すると思っていなかった、というケースがしばしば。
そうした別れに対する温度差が「別れてくれない」「同棲を解消してくれない」という事態に発展する最大の原因です。
お互いの住居が別にあれば、どれだけケンカしたり言い争いをしても、いったん家に帰って頭を冷やす、ということもできますが、同棲している場合はそうしたクールダウン効果を得る確率も少なく、売り言葉に買い言葉でどんどんヒートアップしていく傾向が強くなってしまいます。
一気に同棲解消といかない場合は、一時的な解消という選択肢も。どちらかが出張や帰省といった機会をとらえて、心理的にも実質的な距離もとることで冷静になることもあります。
また、密室状態の自宅での話し合いは場合によっては危険なケースも。そうした場合はできれば第三者に立ち会ってもらうかパブリックスペースでの話し合いを心がけるようにしましょう。
【同棲解消のときの揉め事②】ペットの引き取り手
同棲を解消するときの揉め事の1つが家電や家具などの荷物の処理。ですが、ある意味もっと揉めることとしてペットの引き取り手が挙げられます。
同棲する前からどちらかが飼っていたペットの場合でも、長く共に暮らすうちに愛着が芽生えてしまい、いざ別れとなった時の喪失感は耐え難く辛い、という声もちらほら聞かれます。
しかし本当に揉めるのは同棲をスタートした後に共同で飼い始めたペットの行方。お互いに対しての愛情は冷め果てていても、ペットに対する愛情は別物なので、取り合いからなじりあい、さらにはより深刻な争いの原因に発展することも。
そういう時にはどちらがそのペットにより愛情をそそいできたか、とか購入代金を出したのは自分だといったような目に見えないものや今更感の強いものを根拠に言い争っても水掛け論にしかなりません。また、そもそも同棲解消というナーバスな事態に対面している状態の二人が冷静に判断できる確率も高くありません。
そうした場合はペットが可愛ければ、可愛い分、ぐっとこらえて話し合いをするように心がけましょう。
そもそも同棲解消後に住環境が大きく変わる予定がある方に引き取られる場合は、ペット自身にかかる負荷も大変なものとなります。
場合によっては、かかりつけの獣医やブリーダーなどにどちらの環境下の方がよりペットのためになるか、のアドバイスをもらうことも有効な解決方法へと近づくことも。
【同棲解消のときの揉め事③】別れた後の人間関係
同棲相手との社会的なつながりが多ければ多いほど、別れたい、という時にはネックになってしまうことがあります。
特に同じ友達グループに属したりしている場合は、自分たちが気まずいのはもちろん、周囲にも気を使わせてしまう原因になりかねず、下手をすると友達との付き合い方を変えるかグループから遠ざかることにもつながりかねません。
また、さらにやっかいなのが同棲相手と仕事面でつながりがあり、2人が同棲していたという事実を周囲が把握しているケース。この場合は友人関係の気まずさとは比較にならないほどの支障が出る場合も。
実際、上司や同僚も、うかつなことを言ってモラハラやセクハラ、と咎められるようなことはごめんこうむりたいのが本音ですし、意図しなかったにせよ仕事の場に余計なタブーを持ち込んでしまったことに対しての風当たりも覚悟しなくてはいけません。
【同棲解消のときの揉め事④】共有財産の処分方法
同棲生活のスタートがお互いの一人暮らしからの共同生活への切り替え、というカタチで、家具や家電もお互いの手持ち荷物の持ち寄り、というものであっても、いざ別れるとなったときに揉め事の原因の1つになりがちなものが、解消にあたっての家財荷物の処分です。
例えば「この洗濯機は私が(1人暮らしの時に)買ったモノだから私の」と主張したら「そもそもお前の洗濯機を優先することになって、俺が自分で使ってたヤツを処分しなくちゃいけなくなっただけだろう。だから別れたいならその代金を弁償しろ」と言われた、というケースも。
まして、同棲後に買い替えた家具家電ともなると、共同の財布からその費用を出したにせよ、一時的にどちらかのカードで支払って後から割り勘にしたにせよ、「最終的にどちらの荷物か」を決めるのは大変です。
だからといって、無断で引越しの際の自分の荷物に紛らせて持ち出してしまったりすると後々こじれる原因になったり、あることないこと周囲に言いまわられたりして余計に厄介なことになる確率が高くなるだけ。
引越し荷物を増やせば増やすだけ、引越し費用も高くつきますし、意地になって持ち出し荷物にしても家電の寿命もそう長くはないものも多く、ゴミとして処分するにしてもお金がかかることがあるので、なるべく穏便に別れたい場合は相手に譲ってあげるのも1つの手です。
【同棲解消のときの揉め事⑤】別れに伴う引越し費用
いざ同棲解消、となったときに直面する一番の大きな問題は「住まいはどうするか」です。
出て行く側になるか、残る側になるか、それとも2人とも今住んでいる場所から出て行く形になるかによっても、この問題の解決方法は分かれてしまいます。
出て行く側になる場合、「別れ」を切り出したのも自分の場合は、相手に対して引越し費用などは請求しない方がのちのちのトラブル回避になります。
それに対して、残る側で、しかも「別れ」を切り出したのが自分の場合はより深刻なことに。こうした場合は相手側の心の底には「この同棲解消の原因は自分じゃない。この引越しは本意じゃない」という気持ちがあるので、それに伴う金銭負担に非常に理不尽なものを感じている場合があります。
そうした時に「とにかく早く出て行って」などと追い立てるようなことを口にすれば、逆上されること必至。よほど自分に非がない限り、自分が全部引越し費用を出す必要もないとは思いますが、残る側より、荷造り、引越し、荷解きといった一連の作業を仕事の合間などにしなくてはいけなくなる側の方が負担が大きいのも事実。
その点を考慮して、いくらかを自分が負担する、といった方法も考慮してみるのもいいでしょう。
また、双方ともに現在の住所を引き払う、という場合には関係ありませんが、どちらかが残る場合は、入居の際の保証人の扱いもきちんと話し合いをしておきましょう。
出て行く側の親などに保証人になってもらっていた場合、同棲解消後の住まい関係のトラブルなどが起きた場合や契約更新時に困った事態になることもあるので、きちんと話し合って残る側の親族などに保証人変更をしておきましょう。
別れて気付いた同棲相手の良さ! 復縁するには?
同棲関係でなくても交際を解消した後に相手の良さが分かる、ということもあるもの。特に関係が密になりやすい同棲関係の場合、別れて少し冷静になってみたら気付いた相手の良さ、ということも起こりがちです。
そこでここからは同棲をいったん解消してはみたものの、相手との復縁を考えている、という場合に考慮すべき「別れたときの理由」についてみていきましょう。