『教場0』は春ドラマ開始時からしばらくの間、お気に入り登録者数ではトップを走っていた。というのも、TVerの仕様上、シリーズものは同一番組で括られるため、過去に放送されたスペシャルドラマ『教場』『教場II』で登録されていた数字がそのまま積み重なっており、放送開始前の4月9日の時点で43.2万人もの登録者数を抱えていた。このことを頭に入れておくと、『教場0』はお気に入り登録者数の伸びが鈍いことがわかる。

 前回(5月14日)と比較しても、『教場0』は+9万だが、『あなして』は+15.1万、『王ささ』は+19.6万と伸び率が大きく違う。特に『王ささ』の+19.6万は『あなして』をも大きく上回っており、伸び率ナンバーワンと勢いがある。さすがにドラマも終盤に入り、増加ペースは現象しているため、『王ささ』が『あなして』のお気に入り登録者数を上回るのは難しいだろうが、『王ささ』はTVer再生数ランキングでも勢いを増しており、「TVerドラマ人気ランキング」でも『あなして』に続く2位常連となっている。原作から大きく設定・ストーリーを変えたことで賛否を呼んでいるが、それがかえって先の読めないおもしろさにつながっているようで、オリコンによる「ドラマ満足度ランキング」でも回を追うごとに満足度が上がっているのも注目だ。

 伸び率でいえば、坂口健太郎×白山乃愛の日本テレビ系土曜ドラマ『Dr.チョコレート』が+10.2万で『王ささ』『あなして』に次ぐ3位となり、福山雅治×大泉洋のTBS日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』を上回っているのも興味深い。『Dr.チョコレート』はコア視聴率が高く、前期の『大病院占拠』同様、大人が観るにはツッコミどころの多い荒唐無稽な作風だが、若年層から支持を集めやすい傾向にあり、TVerなど配信との相性もいいのだろう。