「投資」って大きなお金が必要だと思っていませんか?
そんなことはありません。初めてであれば、失敗してもショックが小さくてすむ金額で、気軽に始めるのも一つの手です。ただ、気軽な金額といっても人それぞれ。働く女子なら1回の飲み会代、3000円くらいから始めてみるのがよいかもしれません。
今回は、飲み会1回分のお金から始められる「積立投資」を解説します。
小額から始められる積立投資の仕組み
積立投資は、毎月決まった金額で少しずつ、投資信託などの金融商品を買っていく投資法です。買うタイミングを分散することで、高値つかみをするリスクを抑えてくれるのは、初心者にうれしいメリットですね。
投資信託(☆)は、株式や債券などがパッケージになった金融商品です。中身の組み合わせはさまざまなので、慣れてきたら好みで選んでください。
今回、ビギナーさんが手始めに1本投資してみるというのであれば、1本で世界の株や債券などに分散投資できる 「バランス型」 か、テレビのニュースなどで毎日株価が聞けて情報収集しやすい「インデックス型(☆)」がおすすめです。
投資信託は価格が上がったり下がったりしますが、積立投資における最大のポイントは、価格が下がったときも同じ金額分を購入し続けること。ときどき、値下がりしたら積み立てをやめてしまう人もいますが、これは非常にもったいないことなのです。
積立投資は、値下がりしたら購入する口数を増やし、値上がりしたら購入口数を少なくすることで、結果として平均購入単価が下げられる仕組み。つまり、 積立投資では値下がりもメリットになる わけですね。
時間を味方につけてコツコツ積み上げていくことでメリットが得られるのが積立投資のいいところで、短期間なひと儲けを狙うものではありません。日常生活で余った3000円を、自動引き落としで預貯金する感覚で投資をしてみましょう。
投資信託(ファンド)とは?
資産運用の専門家が株や債券などを取りまとめて運用してくれる金融商品。ひとたび資金を預ければ、その道のプロが経済動向や個別の企業についての情報収集をし、タイミングをはかって売買してくれる。ただし、プロが運用することに対する手数料がかかる。商品選びの際はよくチェックしよう。(参考:5分で分かる! 積立投資信託のアウトライン)
インデックス型とは?
投資信託の種類の一つで、東証株価指数や日経平均株価といった指数の動きに連動するように運用すること。反対は「アクティブ型」で、指数を上回ることを目標に運用する。一般的に、インデックス型のほうが手数料が安いとされる。(参考:あなたの性格で選ぶ金融商品が分かります)
積立投資はこんな人に向いている!
積立投資は、毎月同じ日に、同じ金額が指定口座から自動引き落としされるため、購入のタイミングを考える必要がありません。忘れているうちに、いつの間にか資産が大きくなっているかもしれないなんて、忙しい人にピッタリですね。
また、今は国の方針で、積立投資をしようという人を応援する政策が次々に始まっています。2017年1月からは、主婦や公務員も含めた20~60歳のほぼ全員が「iDeCo(個人型確定拠出年金)」に加入できる**ようになりました。
さらに、2018年1月からは新たに、現行NISA(☆)に比べてより小額からでも始められ、積み立てでの長期分散投資向きの「つみたてNISA(積立NISA)」がスタートします。
老後の資金を充実させたければ、自分で何とかしてください——
これが今という時代なのです。
☆NISA(ニーサ)とは?
金融商品を売買する口座の一種。通常、株取引などで出た利益には20.315%の税金がかかるが、NISA口座であれば利益に税金がかからない。世の中のたくさんの人に投資を始めてもらいたい、という趣旨で設けられた制度。(参考:税金ナシ!NISA活用法と、お金のプロがコッソリ教える「お得」情報