そこで第12回では「さくらももこ関連アニメソング5選」と題して、アニメ「ちびまる子ちゃん」「コジコジ」を通して愛されてきた珠玉の楽曲の中からセレクト。子ども向けアニメといえど侮れない、さくらももこさんの奥深い音楽センスも味わえるプレイリストを作ってみました。

 1曲目は、カヒミ・カリィ「ハミングがきこえる」(1996年)。アニメ「ちびまる子ちゃん」のオープニング曲として起用され、作詞はさくらさん、作曲・編曲は小山田圭吾さんが担当。ちょうど私も幼少期に見ていたので、この華やかなイントロが始まるとワクワクします! 異世界に吸い込まれるような気持ちになる、ファンシーなアニメーションも魅力でした。「きっとあるとき ぱっとみつかる」というリズミカルな歌詞がキャッチーで口ずさみたくなります。ナンセンスな世界観の「おどるポンポコリン」から、かわいく不思議な「ハミングがきこえる」まで、いろんなジャンルを手がけたさくらさんの作詞家としての実力が垣間見える1曲です。

 次は、電気グルーヴ「ポケット カウボーイ」(97年)。TBS系アニメ「さくらももこ劇場 コジコジ」のエンディングテーマとして起用。実は依頼されて作品に合わせて作られた楽曲ではなく、アルバム収録曲がさくらさんからの依頼によってタイアップとなりシングルカットされたそうです。私の「電気グルーヴ初体験」はこれがきっかけ! ポコポコ…と鳴り続けるミステリアスな音や、パッチワークのようにツギハギされているボーカルなど、子ども心にとても新鮮なサウンドでした。登場キャラクターがかわいく踊る映像にもぴったりハマっていて、くぎ付けになって見たことを覚えています。子どもだましではない、最先端を行くクールな音楽を取り入れてくれたさくらさんのセンスが光ります。