PMSやプレ更年期、更年期が気になっている女性なら一度は聞いたことがある成分「エクオール」。

エクオールのサプリメントがすごくいい!なんて話もありますが、実際のところエクオールってどんな成分なのかよくわかっていない人も多いはず。

ここではエクオールの効果やそのメカニズム、エクオールサプリメントを摂取するべきかなど、エクオールについて詳しく解説していきます。

プレ更年期・更年期に不調が起こる理由

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

早ければ30代後半から、そして40代になり50代前半になるとほとんどの女性が感じるとされる体調面と精神面でのさまざまな「ゆらぎ」。

具体的には生理周期が乱れたり、月経血の様子が変化したり、疲れや不眠、ホットフラッシュ、イライラ、抑うつなどの症状が起こりやすくなるとされます。

これらの体調や感情の「ゆらぎ」は閉経に向かって女性ホルモンの分泌量が体内で急速に低下することによって起こるとされます。

つまり、30代後半から起こるさまざまな不調を避けるためには、女性ホルモンの分泌量を急激に低下させるのではなく、徐々に低下させることで、緩やかにランディング(着陸)していくこと、つまり緩やかに閉経へ向かっていくことが大切だと考えられるようになっているのです。

不調が起こらない人の共通点がエクオール

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

一方、プレ更年期や更年期に突入しても「ゆらぎ」の症状がほとんど起こらず、気持ちよく閉経が迎えられる女性も少なからずいるようです。

多くの専門家がゆらぎを感じない女性と、ゆらぎを感じる女性の違いには何があるのか?を研究した結果、ゆらぎを感じない女性の尿中には「エクオール」という成分が多くあることが確認されるようになってきました。

そこで「エクオール」に秘密があるのではないかと考えられるようになってきたのです。

エクオールとは女性ホルモンのエストロゲンに似た構造を持つ成分であるため、体内でエストロゲンが減少したときに、エストロゲン受容体と呼ばれる鍵穴のような部分にエクオールはエストロゲンの代わりにくっつくことができます。

これによって、エストロゲンが減少した状況でもエクオールが受容体にくっつくことでエストロゲンと似た働きが体内で起こり、更年期症状を緩和する、閉経後に起こりやすい骨粗鬆症を予防する、閉経後に起こりやすい皮膚や髪の毛のトラブルを予防する、などの効果が期待されているのです。

では、どんな人の体内にエクオールが多くあるのか?

それは日頃から大豆製品を多く摂取している人だということもわかっています。

大豆製品を摂取すると大豆に含まれるイソフラボンが「ダイゼイン」「グリシテイン」「ゲニステイン」の3種類に代謝されます。

さらにこの中で「ダイゼイン」は腸内細菌と結びついて「エクオール」に変換され、このエクオールが体内でエストロゲンと似たような働きをしてくれるのです。

これらの研究は1984年ごろから盛んに世界中で行われるようになっていますが、日本でも研究が進み「エクオールのサプリメントが更年期を予防するらしい」と話題になっているのです。

エクオールを作れる人は二人に一人!?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

サプリメントを摂取するのも一つですが、エクオールは大豆製品から作られるので「毎日納豆や豆腐を食べよう」と考える人も多いはず。

実際、納豆1パック、豆腐なら200g、豆乳なら200CCを毎日摂取すると、エクオールが作られやすくなるという話もあります。

ところが近年「誰でもエクオールが作られる腸内細菌を持っているわけではない」ということもわかってきました。

同じようにせっせと大豆製品を食べていても、エクオールが作られる体質の人と、作られない体質の人がいるということです。

作られない体質の人は、残念ながら大豆製品を大量に摂取しても、体内のエクオール量は増えないということになります。

ある調査によれば、日本人の二人に一人はエクオールが作れない体質だ、20代は2割程度の人しかエクオールを作れない、という報告もあります。