向井が演じるのは、警視庁捜査一課特命捜査対策班の室長で、警視正の平安才門(ひらやすさいもん)。頭脳明晰(めいせき)で冷淡、ポーカーフェイスで何を考えているのかよくわからない平安は、誰もが認める警視庁捜査一課のエースである台場の暗い秘密を握ることになる。その秘密とは、真っ当な手段では決して逮捕できない幼女連続誘拐殺人事件の犯人である元警察庁の重鎮を見逃すことができず、自ら手を下して殺害してしまったということ。
それを知った平安は台場を自分の部署に異動させ、秘密を守るというエサをチラつかせながら半強制的にこき使う。台場を“動く暴力装置”として利用しながら、警察組織の暗部に斬り込んでいく2人だったが、過去の未解決事件を掘り返すうちに、決して触れてはならない警察組織や国家の暗部に肉迫することとなり、想像を絶する強大な組織と対峙(たいじ)することになる。
三池作品に初めての出演となる向井は、脚本を読んで「文章で読んでいるだけでも結構ハードでした。アクションシーンって、台本では割とシンプルに書いてあることが多いんですよ。例えば“戦う”と1行だけ書かれていても、現場はすごく大変なので、これはハードな作品になるんだろうなと思いました。僕は指揮をする立場なので、アクションの担当ではないんですが、逆にセリフが多いんです。体を使う側、頭を使う側と、奇麗に分かれているなぁと思いました」と印象を明かす。