「ただ、僕の力が足りていなかったと思います。その当時もプレッシャーは大きかったですが、今考えてみても力不足だったと感じます。当時の僕にできる限りの最善を尽くしたと思いますが、とても難しかったです。表現するにあたって、いつも惜しく感じ、満足した瞬間はなかったと思います。だから、演技がもっと上手になりたいと、演技に対する欲望がさらに大きくなった時期でした」
――「A-TEEN」「SKYキャッスル〜上流社会の妻たち〜」「人間レッスン」と話題作に出演されています。それぞれのドラマの撮影時、印象的に記憶に残っていることがあれば教えてください。
「『A-TEEN』は僕の最初の作品なのですが、その当時の僕は自信に満ちていた時期だったので、うまくできると思っていました。撮影の初日も、うまくやれると思って緊張もしませんでした。でもいざ現場に行ったら、カメラの前で何もできないんです。セリフを言わないといけないのに、完全にロボットになってしまったんです。 カメラ割りによって動かないといけないのに、完全にリセットされてしまって。家に帰って『わぁ~、大変なことになった。本当にどうすればいいんだ?』って焦りました」
――その状態はすぐに克服できたのですか?