あるときから人気が集中し、大ブームを巻き起こす食品は毎年のように出てきます。しかし、それらのブームは一過性のものであることが多いようです。今回はブームになった3つの食品をピックアップし、現在の様子を見ていきます。
高級食パンブームは終わりを迎える?
高級食パンを提供するお店が最近、相次いで閉店に追い込まれています。理由はさまざまですが、最も大きな理由は「価格」と「価値」が一致しないことでしょう。
高級食パンは、普通の食パンの4倍程度の値段がします。もちろん、モチモチしていて甘くておいしいのですが、決して、普通の食パンのように日持ちするものでもありません。
普通の食パンは、数日経ってもおいしさをキープしていますが、高級食パンの場合は当日が味のピークです。
また、生で食べるのが一番おいしく、多くの家庭の朝の食卓に並ぶような「トースト」にも向いていません。
このように日常遣いとしての「価格」と「価値」が一致しないのが、ブーム終焉の大きな理由と思われます。
マリトッツォブームは終焉するか
ふわふわのパンにたっぷりの生クリームを挟んだイタリア・ローマ発祥のお菓子「マリトッツォ」。2021年を象徴するスイーツといってもよいでしょう。ところが、2022年に入ると、マリトッツォのブームは落ち着きつつあります。「日経クロストレンド」の「マリトッツオ」の検索者数調査によれば、2021年6月には推計40万人を超えていましたが、2022年2月には5万5,000人にまで減少しています。
この調査によると、「マリトッツォ」と掛け合わせて検索されている言葉として「カロリー」が登場しており、生クリームたっぷりの見た目に「カロリーが高そうだけど大丈夫なのか?」と不安を感じる人が相当数いることがわかります。SNSなどでも、マリトッツォブームの終焉がささやかれるようになりました。
しかし、2022年6月にはローソンからメロンパンにソフトクリーム味のホイップを挟んだ「メロトッツォ」が発売されるなど、新たなバリエーションが生まれています。