夫の反応は?

――身近な方の反応は心配ではありませんでしたか?

魚田:身近な人達に「引かれるかもしれないな」という気持ちはありました。でも、それで離れていくような人は「そこまでの関係だったんだ」と考えるようにしました。実際に読んでくれた友達から嫌なことを言われたことはないですし、性的虐待の話題が出ることも特にありませんでした。

――魚田さんの旦那さんの反応は?

魚田:夫は私の2つのブログのどちらも見ていないんです。夫には「何を描いてもいいよ」と許可をもらっています。私が「夫の悪口を書くかもしれないよ」と言っても「俺は見ないからまったく痛くも痒くもない」と言っています(笑)。今回も夫は本が出ることは知っていますが、どんな内容かは教えていません。

――旦那さんに性的虐待について話したことはありますか?

魚田:話したことはないです。でも夫は何となく私が継父を好きではないと感じていると思います。本が出たタイミングで話そうかと思ったのですが「もう別に話さなくてもいいかな」と思ったので話していません。

描くことで気持ちが整理されていった

――性的虐待の被害者は思い出すことが辛かったり、忘れてしまいたい気持ちが強い人も多いと思いますが、魚田さんはいかがでしたか?

魚田:記憶が曖昧な部分も少しはあったのですが、私は嫌な記憶を鮮明に覚えてしまうタイプなのではっきりと覚えていました。書籍化のために執筆をする段階では、描くのが辛いという思いは全然なかったです。

――ブログに一度描いたことで気持ちが整理されたのでしょうか?

魚田:最初に「ブログに描こう」と決めたときには自分の中で8割くらい消化した状態だったと思います。それを漫画にしていくことで、さらに気持ちが整理されていきました。

――気持ちを整理するために誰かに相談したりしましたか?

魚田:描いている途中でブロガー仲間に「こんな暗い話ばかり描いていいのかな」と相談したことはあります。みんな「頑張れ」と背中を押してくれました。

――性的虐待の被害者の方に、どんなメッセージを送りたいですか?

魚田:被害者の方からコメントをいただいたときは必ず「自分を大切にしてください」と言うようにしています。被害に遭った過去に囚われて未来まで暗いものなってしまったら悲しいので、「自分を大事にして、楽しいことをいろいろとやってみたほうがいいですよ」と伝えたいと思います。

<取材・文/都田ミツコ> 都田ミツコ

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