――引退を決意したのはいつでしょうか?

高橋 「引退を決めたのは僕からです。実は、四大陸選手権の後に哉中ちゃんに伝えたので、世界選手権の時にはもう引退することは2人の中では決まっていて…。ただ自分たちは、“引退する”という気持ちで世界選手権に挑みたくなかったので、発表するのは世界選手権が終わってからにしようと。国別対抗戦の前には『発表しちゃおうかな』と思っていたのですが、いろいろとやっていくうちにタイミングを逃してしまい、国別対抗戦でも発表できず…結果、昨日になりました。申し訳ありません。引退する大きな要因は、右ひざに限界を感じたことです。競技レベルでパフォーマンスをすること、レベルを取るための技術的な部分で、僕自身の努力ではどうすることもできないところにきてしまいました。今以上(の演技)を求めてやっていきたいんですけど、僕の体がついていかないということを今シーズン感じてしまって。それを払拭することができず、これで続けていっても成長という部分ではやっていけないと思い、哉中ちゃんに(引退を)伝えました」

村元 「結成当初『まずは2年』と始めていたので、引退の話は(いつ来てもおかしくないと)覚悟していました。実際に話を聞いた時、全く驚きはなく、『そうだよね』って。私の方は(自分自身の)限界を感じてはいないのですが、これ以上の最高のパートナーはいないと感じていますし、まだまだ大ちゃんといろいろな作品を作りたいと思えたので、新しいパートナーを探すという選択肢はなく、今シーズンの世界選手権が最後と決めました。結果、国別対抗戦もあったのですが、両試合を終えて、本当に最高の演技、滑りができて、うれしく思っています。自分の中ではやりきったというか、ずっと目標にしていた“記憶に残る演技”ができたと思うので、次のステージが楽しみです」