――競技を続けてきたことで得られたものは何でしょうか?
高橋 「アイスダンスをやっていなかったら、こんなにすっきりした気持ちで引退できていなかったんだなって。哉中ちゃんがアイスダンスに誘ってくれたからこそ、今こういう気持ちになれているので、すごく感謝しています。競技に復帰してからの自分が本当に好きで。それまでは自分に自信が持てず、自分を褒めることができなくて…。でも競技に復帰してからは、ちょっとでもできることがあると『よくできたな』と自分を褒めてあげられるようになりましたし、アイスダンスを始めてからは一層“できない自分”も受け入れられるようになりました。大変なこともたくさんありましたが、あったからこそ今は『大変なことも生きていく上でプラスになるな』とか、『これから生きていく上で何があっても大丈夫かなと』という気持ちになれました。これからどれだけ豊かに過ごしていけるかというところに来られたと思います」
村元 「大ちゃんに声をかけていいのかというところから始まって…声をかけた後でも『大丈夫かな』と葛藤がありましたが、今となっては勇気を出して声をかけてよかったなと思います。大ちゃんと一緒に練習して、いろいろな作品を作り上げていく中で、自分は魅せるのが好きなんだなと。自分がどんなスケーターなのかを感じることができました」