寒さが本格的になるにつれ、カゼやインフルエンザが大流行というニュースが増えていますよね。

体調をくずしやすい季節ですが、瞑想をしている人は免疫力が高くなり体調が安定しているという噂を聞いたことはないでしょうか。

この記事では、瞑想と免疫力アップの関係についてご紹介しましょう。

医療の世界でも注目されている瞑想

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ゆったり座って呼吸に意識をフォーカスするのが瞑想の基本ですが、これで本当に免疫力が高くなるのでしょうか。

免疫力とは?
あらゆる疾病を予防したり解消するのに不可欠な私たちの持つ自然治癒力の一つ。

実は瞑想によって免疫力がアップすることは医療の領域でも注目されており、アメリカ・イギリス・ドイツなどでは瞑想を治療法の選択肢の1つとして積極的に取り入れています。

では、瞑想のどの部分に最も免疫を高める効果があるのでしょうか。

瞑想は「座る」「呼吸」「リラックス」「集中(マインドフルネス)」といった要素から成り立ちますが、免疫に最も関係する部分は「呼吸」。

特に吐く息」に免疫力アップのカギがあることまで解明されているのです。

呼吸と自律神経の関係

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

息を吐くということは、私たちの自律神経の中でも「副交感神経」に働きかける行為です。

そもそも自律神経は「交感神経」と「副交感神経」から成り立ち、この両方が高い状態で働いていることが健康を維持する秘訣です。

自律神経は私たちの意思に関係なく自動的に働いてくれていますが、一般的には仕事などをしなければならない日中はカラダが「活動モード」に入るように交感神経が優位になり、夕方以降の「オフモード」に入る時には副交感神経が優位になります。

しかし、現代人は常に情報にさらされ忙しさにふりまわされているので、交感神経が優位な状態が圧倒的に長いとされています。

そのため、副交感神経の作用が低下しがち。

副交感神経は血管を拡張させ、血流を促進したり消化が促進されたり、カラダを温める作用があります。

副交感神経が低下しているサイン
  • いつも冷えている
  • 肩こりや疲れが取れない
  • 排泄がスムーズでない
  • 眠りが浅い

しかも、副交感神経の働きは加齢とともに低下することがわかってきているので、意識的に副交感神経を刺激する必要があります。

その刺激の方法が「息をゆっくり長く吐く」ということなのです。

瞑想で免疫力が上がるメカニズム

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

吐く息は副交感神経とつながっていて、特に息をゆっくり長く吐くことで副交感神経が活性することがわかっています。

そのために「腹式呼吸が特にオススメ」というのが多くの研究によって報告されていますが、個人的には腹式呼吸、胸式呼吸にこだわるのではなく、吸う息の2倍〜3倍の長さでゆっくり息を吐くことを数分行う、という方法をオススメしています。

例えば、4秒かけて吸ったら、8秒〜12秒かけてゆっくり吐く、これを5分ほど繰り返します。

これだけでカラダがポカポカし、緊張が和らぐといった副交感神経の作用が感じられます。

血管が拡張している =血流が良くなっている ⇒体温と共に免疫が高まる

一方、交感神経優位が長く継続すると血液の中でも顆粒球(増えすぎるとがんの発生に関係する)が増え、リンパ球(免疫の中心とも呼ばれる細胞)の働きが抑制されるため、免疫が低下するということは免疫学の中ではよく知られている事実です。

つまり、吐く息を吸う息より長くすることが副交感神経を優位にする免疫力を高める瞑想の基本なのです。