◆ナヨナヨ、キュンキュン…田中圭の魅せ方が素晴らしい

 本作は週刊誌の記者・闇原こころ(高畑充希)と、地元民から愛されている警察官の朝田虎松(田中圭)のカップルを軸にストーリーが展開される。『ムチャブリ!わたしが社長になるなんて』(日本テレビ系)や『ヲタクに恋は難しい』(東宝)など、様々なコメディ作品で存在感を発揮してきた高畑ではあるが、本作でも笑いのツボを刺激する演技が光る。とりわけ父・海造(吉田鋼太郎)とのやり取りでは、コミカルな演技で暴れる吉田に対して高畑も引けを取らず堂々と渡り合っており、ついつい頬が緩んでしまう。

 虎松を演じる田中も『おっさんずラブ』や『あなたの番です』(日本テレビ系)で見せたようなナヨナヨした可愛らしさがあり、こころとのやり取りは微笑ましく胸にキュンキュン来る。さすが『おっさんずラブ』のスタッフが手掛けるだけあって、田中の魅せ方の上手さに感謝したくなった。