就職活動で連戦連敗中の大学4年生・笠松ほたる(蒔田)には、ある“天敵”がいる。小・中・高校も一緒、そして、今も家の近くに住んでいる同級生・鍵谷美晴(髙石)だ。クラスのもめ事にも正論で返し、さまざまなアクシデントも創意工夫で乗り越える。いつも自分の前でまぶしいスポットライトを浴び続ける存在。そんな幼なじみのキャラクターで自分を装い、入社試験に臨んだとしたら? ほたるにとって“こんな自分だったらいいのに”と思うのが、美晴だった。
美晴の個性を自分のものとして偽り、提出したエントリーシートは、なんと通過。どう受け止めたらいいのか分からないまま、次の面接、次の面接と、笑顔でうそをつき続けていく。時は流れ、3年後。無事に内定を得たほたるは、有名大手企業でバリバリと仕事をこなしている。そんな時、エントリーシートを拝借した相手である美晴本人に街でばったり再会。浅からぬ縁のほたると美晴は、お互いを許し合えるのか?
連続テレビ小説「おかえりモネ」でヒロインの妹・永浦未知役を好演した蒔田。連続ドラマ初主演となる本作で演じるほたるは、就職がなかなか決まらず、ついには一方的に意識してしまっている幼なじみ・美晴の人物像を自分のものとして偽ってしまう。クラスでの立ち位置は中心グループの4番手か5番手くらい。足が速いわけでも、勉強ができるわけでも、話が面白いわけでもない。だからといって、地味で目立たないというわけでもないキャラクターだ。
蒔田は「ほたるは特別な子ではなくて、きっと誰もがほたるなんじゃないかな?と思いました。自分に自信のある人もない人も、誰かにどこか憧れていたりうらやんでいたり、その気持ちに振り回されてしまったり。でも、好きってそういうものだと思うし、好きじゃないと友達にはなれないと思うんです。そんな人に出会えたほたるはラッキーな女の子です。気が付いていないけど」と役柄について分析。