それはしぐさだったり、会話だったり、メイクだったり……。そして何よりパラサイトした家族側がただならない者たちだったことからも、本気で子どものふりをしなければ、自分自身に危険が及ぶと思い、完全に油断していたリーナは、より注意することを覚えたはずだ。

 そこで前作より老けてみえることころが活きてきて、より子どもに見せかけようと努力した結果が1作目につながるとなると、妙に納得がいってしまう。

 また前作の場合は、あくまでパラサイトされた家族から見た視点の違和感がメインに描かれていたが、今作はリーナから見た家族への違和感も加わっていることで、視点が分散されており、より心理サスペンス色が増している。それと同時に、気持ちは大人なのに、外見から大人として扱ってもらえないことの哀しさやもどかしさ、怒りも描かれていて、リーナの心情に寄り添ったシーンも多く存在している。

 そう思えるのには、演出のうまさもあるが、何よりイザベルの演技力が前作より断然に上がっているからだろう。