立地が良い一戸建ては販売価格がマンションより高くなる傾向

立地はマンションの方が良い場所にあることが多い。集合住宅は駅などに近い場所に建設されることが多いからだ。駅に近いということは、スーパーや飲食店、病院なども近くにあることが多く、生活するにも便利なケースが多い。

一戸建ての場合も駅から近くにあるケースももちろんあるが、一戸建ての場合はそれなりに土地も広い必要があるため、立地が良い場所に建てる場合は販売価格が高くなる傾向にある。そのため、同じ販売価格であるなら一般的にマンションの方が一戸建てより立地が良いケースが多いと言える。

そうすると、価格が安い一戸建てはおのずと郊外に多いことになる。郊外の一戸建て物件の購入を検討する際には、最寄り駅との距離やスーパーや商業施設、教育施設、文化施設などとの位置関係も必ず確認したい。子供の成長や老後のことも考慮すべきだ。

マンションの高層階に住むならの日当たり・眺望は良好

マンションと一戸建てを比較した場合、一般的にはマンションの方が日当たりや窓からの眺望が良いことが多い。ただ低層階に住んだり、周りに高層マンションが建ったりしているケースは別だ。さらに、購入した時点では近くにマンションが建っていなくても、その後に新しくマンションが建設され、日当たりや眺望に影響が出てくる可能性はある。

一戸建ての場合は建物自体の高さが無い分、窓からの景色はマンションのように見晴らしが良いとは決して言えないものの、庭のガーデニングなどを見て楽しむことができるなどの魅力もある。日当たりは物件によってさまざまだ。それぞれの部屋の位置や隣の住宅との近さによっても異なる。

日本には「日照権」という考え方が定着している。日照権は環境権の一種であるとも言われ、建物の日当たりを確保する権利のことを呼ぶ。新たにマンションを建設することにより一定程度を超えて周辺住宅の日当たりに影響を及ぼす場合は、民事訴訟の結果、建設側が損害賠償を負う場合がある。

マンションはオートロックや防犯カメラで二重、三重セキュリティ

一戸建てとマンションをセキュリティ面から比べた場合、一般的にはマンションの方が安全面では配慮が行き届いている。最近のマンションにはオートロックや防犯カメラなどが基本的には取り付けられている。正面玄関とエレベーターの両方にオートロックがついているマンションもあり、防犯性を高めている。管理人が常駐しているケースもある。

一戸建ても設備次第ではマンション並みのセキュリティに近づくが、自費で防犯カメラやオートロックなどを導入する必要があるほか、警備員を24時間常駐させるのはあまり現実的とは言えない。ただ、侵入経路になりやすい窓にセンサーを設置することで不法侵入を防ぐなどのホームセキュリティを強化することはできる。

警視庁の調べによると、侵入や窃盗などの発生場所(2016年調査)では一戸建て住宅が41.2%と最も多く、3階建て以下の共同住宅が11.9%、4階建て以上の共同住宅が4.6%と続いた。マンションに比べて一戸建て住宅の方が実際に被害に遭っている件数が多いことが分かる。