ここに登場したのは、2012年にジャニーズ事務所に入所し、当時TOKIOの山口達也が司会をしていたNHKの『Rの法則』や、2014年に放送されたリメイク版ドラマ『GTO』第2期(フジテレビ系)にも出演するなど、2016年に退所するまで人気のジャニーズJr.だった、現在歌手のカウアン・オカモト(当時は岡本カウアン名義)。カウアンは顔出し実名で告発の場に立ち、ジャニー氏の自宅で「合計で15~20回ほど、ジャニーさんから性的被害を受けた」「ジャニーさんが気に入っている子、推している子が基本的にデビューする。ジュニアの中でも『マンション行かないと売れないよね』とか、『むしろ自分から行かないといけないよね』と言うこととかも多かったので、そういう認識」「(被害に遭ったと)はっきり分かるのは僕以外に3人。正直(前社長宅を訪れた)ほぼ全員だと思っている」などと明かし、「一番は、事務所のトップや事務所の人たちに認めてほしい」と訴えた。

 この会見に対し、国内メディア主要メディアの多くはスルーしていたが、世間から猛批判を浴びたためか、会見翌日にようやくNHKが夕方のニュースで紹介したほか、ニュース記事をウェブ版に掲載。新聞各紙、キー局系のニュースサイトなども扱い始め、ジャニーズをめぐる報道環境は変化しつつある。

 もっとも、カウアンは同様の内容をガーシー氏のライブ配信でも以前に語っており、現在は国際指名手配中となっているガーシー氏との関係性について疑問を持つ声も。また、3月11日には「先ほどYahoo!ニュースにもなりましたが ジャニーズに訴えられてしまいました」「皆さんの力が必要です。 助けてください」などという内容をURLとともにツイート。リンク先はYahoo!が実施している、検索するごとに10円が東北支援などに寄付されるという取り組みのもので、目的がチャリティにあったとはいえ、きわどい内容の嘘で“釣る”やり方には批判も多くあった。

 こうした中、14日には実業家の堀江貴文氏が動画を公開。カウアンの告発について、「めちゃくちゃ売れてる人よりは、売れてない人が告発をしたわけじゃないですか。そのレベルであれぐらいやられると(中略)売れてる人たちはもっとやられてんじゃないの、って考えるのが普通ですよね」とコメント。欧米諸国では特に未成年への性加害に対する風当たりが厳しいため、「ジャニーズ事務所の人たち欧米では活動できないんじゃないかなと思いますね」と、問題の大きさを指摘している。