子育てから手が離れ、気持ちと時間に余裕ができたのを機に、犬を飼い始める人たちが増えています。一緒に散歩するから健康的になったり、犬の話題を通じて家族の会話も弾むなど、暮らしに活気や潤いが出てくるようです。今回、ドッグトレーニング・インストラクターの中塚圭子さんのしつけ教室に通う飼い主さんに集まっていただき、子育て一段落世代が犬を飼う魅力について語っていただきました。
村井
大人ばかりの家族だとだんだん会話がなくなってきて、犬を飼っているご近所の人から「犬を飼うと会話と笑顔が出るよ」とすすめられたんです。いろいろな本を見て、性格とか、吠えないとか、大きさなども考えて…。運良くこの子のお母さんに会えたので、いつでもお母さんに会えるのもいいなと思って決めました。
牧本
以前ハスキーを16年くらい飼っていて、最後は動けなくなって大変だったので、しばらく犬を飼う気はなかったんです。ところが嫁いだ娘も犬好きで3頭飼ってるんですが、彼女がたまたまペットショップでモカを見つけて気に入って。でも、さすがに4頭は無理でしょ。それで考えついたのが、私。メールで写真を送ってきて、「お母さんどう?見においでよ」って。ついその言葉に誘われて見に行ったら、もうダメ。すっかり娘の思惑にはまっちゃいましたね。
大石
うちも柴犬を15年ぐらい飼っていて、亡くなる前に徘徊するようになりましてね。夜中にホーホーと泣いて、なんとも哀しくて。それが半年ほど続いたんです。犬を飼ったらまた同じように哀しい思いをするのが嫌だから、主人が「犬はもういい」と。ところが息子が結婚してすぐにダックスフンドを飼いまして、うちに連れてくるんです。それを見せつけられたら、気持ちがメラメラとなって、ある日「じゃあ、犬を見に行くだけ行ってみよう。でも絶対に買わないよ」と言いながら家族3人揃ってブリーダーさんのところへ行ったんです。そしたらちょうど生まれて45日目くらいのラブがいたんですよ。その子を抱いちゃったら、もう放せない。3人とも見るだけっていいながら、お金を持ってきていたんですよ(笑)。
東内
私はまったく飼うのははじめてだったんです。まだ今でも自分が犬と一緒に歩いているのが不思議なくらい。飼うようになったきっかけは、子ども2人が大学生で家を出て行って主人とふたりになったので、「朝晩、散歩にでも行けるように犬でも飼おうか」と、そんな感じでした。
中嶋
私は中学生のころ噛まれたことがあるので犬が大嫌いだったんです。でも主人と娘は大好きで、どうしても欲しいと言うから、仕方なくペットショップに見に行ったんです。ほとんどビーグルに決めかけていたもののその日は帰りました。次の日、子どもの運動会があり、そこへ子犬を連れた高校生が来ていて「今日もらい手が見つからなかったら保健所に連れて行かないといけない」って。そのときもらって帰ったのがラミイです。アトムは2年半くらい前に、里親探しのボランティアさんを通じて大阪から里子に来ました。
村井
私は腰痛があるので大型犬はダメ。チワワくらいの方がだっこできるから楽なんだけど、おばあちゃんがいるので、足下をチョロチョロされて踏んでも困るので、このくらいが頃合かなと。キャバリアは友好的で、人も動物も大好き。ほとんど吠えないので家の中でも飼いやすいですよ。トリミングがいらないのも助かりますね。
東内
うちの主人はゴールデンやラブラドール、ダルメシアンなどの大きい犬が好きで、特にゴージャスな雰囲気のゴールデンがいいと言いまして。それでペットショップにお願いしていて、来たのがチュチュだったんです。
大石
うちも一緒に健康になれるような大きな室内犬が欲しいと思って、インターネットなどで調べたら、ラブしかないだろうということになったんです。大満足なんですけど、ひとつだけ、ラブは毛がぺチャッとしてるから抜けないと思ってたらそれが大誤算!服にすぐ毛が付くし、布団の中に入れると毛で真っ黒。普通の掃除機では取れないし、ささるし。それで困ってしまって、ぺピイで掃除機を買いました。あれはよく取れますよ。
中嶋
ラミイも雑種ですがよく抜けますね。だからブラッシングはまめにしてます。掃除機を横に抱え込んで(笑)。
牧本
前のハスキー犬はとにかく抜け毛がすごかったので、コッカーは毛が抜けるには抜けるけど、前に比べたらずっとまし。前はガバっと、袋一杯取れましたからね。
ワン子育て七ヶ条
犬は種類によって大きさや性格、習性が異なります。腰痛があったり、体力に自信のない場合は大型犬や運動量の多すぎる犬は避けたほうが無難。初めて飼う人には穏やかな性格の犬が飼いやすいでしょう。そのほか、抜け毛やトリミングの必要性など、実際に飼っている人や専門家に聞いて必ず事前に調べましょう。ライフスタイルに合った犬を飼うことで、人も犬もストレスが少なくて済みます。