好奇心旺盛で草花が大好き、造り酒屋の当主として大事に育てられながら、ちょっと走っただけで熱を出して倒れる、体の弱い万太郎(森優理斗)。そんな弟を心配してばかりのしっかりもので、笑顔の少ない姉の綾(太田結乃)。万太郎の世話役を命じられている、番頭の息子の竹雄(井上涼太)。そんな子どもたち3人を中心に、『らんまん』の第1週が始まりました。
由緒ある「峰屋」を束ねるのは、万太郎と綾の祖母・タキ。松坂慶子さんが着物姿でピシッと立っているだけで迫力満点、失礼な態度をとる分家に怒鳴る姿も勇ましく、これは怖いおばあさんだ!と震えあがったのですが、その後彼女が、病床で申し訳なさそうにする嫁のヒサ(広末涼子)にかける言葉の優しいこと。そこには、夫を亡くした本家の嫁ふたりの、悲しみと苦労の分かち合いがありました。分家の男たちへのタキの一喝は、幼い万太郎が成長するまで、女の自分たちだけでこの家を守るぞという、強い覚悟ゆえだったんですね。
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