とうとう舞ちゃん(福原遥)が舞いあがった。「かささぎ」を操縦する舞ちゃんを見て、涙をこらえきれませんでした。彼女が飛ぶ姿を、本当に見たかった。だからこそずっと「飛ばないのかーい!」「また寄り道かーい!」とツッコんできたのですが、ここまでの彼女の道のすべてが、あのフライトにつながっていたんですね。無理を言って航空学校に行ったこと、就職延期で五島で宇宙好きな朝陽くん(渡邉蒼)と仲良くなったこと、内定辞退してIWAKURAでネジについて経験を積んだこと、大企業の発注をもらえなかったけれど荒金さん(鶴見辰吾)と知り合ったこと、起業して東大阪の工場について詳しくなったこと。叶わない夢、思い通りに進まない毎日、苦い記憶。それらがすべていい思い出に変わってしまう、ここまで大変だったけど、でも楽しかったなあとつぶやくような奇跡の1日。まさにそんな最終回でした。

 夢はずっと後になって、周り道だと思っていた道の先で叶うこともある。そういえば荒金さんの飛行機への思いも、定年退職後、アビキルに再就職して叶ったんじゃないでしょうか。学校に行けなかった朝陽くんも、自分と同じレベルの変人ばかりのアビキルではとても楽しそう。そしてもうここにはいないお父ちゃん・浩太さん(高橋克典)の夢も、ネジになって空を飛んだ。他にも、なにわバードマンたちの夢、航空学校の仲間の夢……みんなの夢をいっぺんに叶える、舞ちゃんの飛行でした。