「第2話は、僕よりも山本さんと永田さんがすごくいいテンポ感を出してくれていて、カメラのカット割りも面白いシーンになっています(笑)。あの時の晩さんは、『とりあえず口挟んだらあかんな』と思ってバックミラー越しにじっと2人の様子を伺っているだけなんですけど、それだけでも本当に面白い。1話ごとに出てくる乗客たちもすごくチャーミングなキャラ設定になっていて、それをそれぞれの役者さんのフィルターを通して、愛着のある個性的なキャラクターになっているので、そこも見どころの一つです。晩さんが出会うのと同じように、視聴者の方も見ていればそういう人たちと出会っている疑似体験のようなものを感じてもらえて、よりドラマを楽しめるのではないかなと思います」。
晩は、そんな“癖の強い悩める乗客を、最高の店に連れて行ってくれる”という特技の持ち主。晩の“食を通して客と向き合う姿勢”には共感できることが多いと語る。
「僕が出したアイデアではないので偉そうなことは言えないですけど(笑)、面白いところに目をつけたなと。晩というキャラクターは謎めいていて、つかみどころがない。一見こわもてだしとっつきにくいですけど、実はすごく優しいやつで、人と関わるのが意外と好きな男なんですね。そこのギャップに加えて、タクシー運転手という設定がいろいろな人たちとの出会いの土壌になっていて、ドラマのネタとしても面白いところに視点を当てたなと思います」。