中国で栽培されているコーヒーの種類と特徴

中国にもスペシャルティコーヒーはある?歴史や産地・種類をご紹介
(画像=Cafendより引用)

中国でのコーヒー需要を開拓したミレニアル世代ですが、中国のスペシャルティコーヒーの発展も彼らによって牽引されました。ここでは、中国産のコーヒーの種類と特徴についてご紹介します。

中国のコーヒーはアラビカ種が多い

意外に思えるかもしれませんが、中国で栽培されているコーヒーのほとんどはアラビカ種です。これは、コーヒー生産の95%が雲南省で行われており、この地で栽培されているのがアラビカ種のコーヒーだからにほかなりません。アラビカ種のほかにも、中国南部に位置する海南島と中国南東部に位置する福建省では、ロブスタ種が栽培されています。

中国全体では、細分化して約30種類の品種が栽培されていますが、収穫量が多く、病気にも強い、カトゥーラとティモール・ハイブリッドの交配種であるカティモールが人気です。ただし、ロブスタ種の遺伝子を受け継いでいるためか、ほかのアラビカ種に比べると風味が落ち、それほど品質が高いとはいえません。

しかしながら、カティモールでも適切な気候と生産者の努力ですばらしいコーヒーが生産できることがわかっており、中国のスペシャルティコーヒー生産者は、高品質のコーヒーを生産しようと試行錯誤しています。

中国・雲南省のスペシャルティコーヒーの味は?

スペシャルティコーヒー業界への中国の参入はごく最近のことですが、そのほとんどが雲南省で生産されています。カティモールの栽培が盛んとはいえ、雲南省のコーヒーの味は、品種、標高、精製方法によって大きく異なります。

中国のスペシャルティコーヒーの生産者たちは、カティモールをウォッシュド加工(水洗式)することで、果実のような香りと甘みを持つコーヒーに仕上げています。ウォッシュドプロセスを施された雲南省のスペシャルティコーヒーは、中南米のコーヒーによく似た味わいです。また、ウォッシュド以外にも、ナチュラルやハニープロセスといった精製方法も試されており、プラムやベリーのジャムのようなコクがある、リッチな風味のコーヒーも生産されています。

雲南省のスペシャルティコーヒーの収穫は、通常12月から3月にかけて行われ、ほとんどが手摘みです。雲南省には雨季と乾季があり、通常5月から10月までが雨季とされ、7月から9月にかけてもっとも雨量が多くなります。雨季の間は湿度が高くなるため、手摘みされたコーヒーチェリーは5月に入るまでに輸出の拠点となる雲南省の省都・昆明市に集められ、中間業者に販売されます。

ただし、精製設備を備えているコーヒー農家は、自ら加工してスペシャルティコーヒーを生産・販売するコーヒー農園として、ブランド価値を高めています。

中国産コーヒーの未来は明るい

中国にもスペシャルティコーヒーはある?歴史や産地・種類をご紹介
(画像=Cafendより引用)

中国でスペシャルティコーヒーが注目される以前は、トレーサビリティなど気にかけず、収穫・販売が行われてきました。しかし近年、本当においしいコーヒーを求める人が増えたことにより、多くのコーヒー農家がスペシャルティコーヒーの生産に力を入れ、有機認証を取得する農園も増加しています。スペシャルティコーヒー業界では新参者の中国ですが、どんなに優れた「メイド・イン・チャイナ」のコーヒーが生まれるか、これからの動向に注目したいですね。


提供・Cafend

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