16年ぶりの新作として制作された映画『Dr.コトー診療所』が、12月16日から全国の映画館で公開されている。コトー先生こと五島健助をドラマシリーズと同じく吉岡秀隆が演じ、“完結編”として彼が歩んできた人生の縮図を見せるようなストーリーとなっている。

 配給元の東宝は、本作を全国347のスクリーンで公開していると発表。初日の動員や封切り週の土日の座席予約数などから、興行収入30億円突破は確実だとマスコミに触れ回っているという。

「映画の内容としては、コトー先生が島で築き上げてきた人との関係性を再確認するようなストーリーになっている。また、ネタバレになるので詳しくは伏せますが、次々と異常事態が起きて、あっという間にクライマックスを迎えるような展開になっている。卒直に言えば、ハッピーエンドで終わるのですが、そのラストの描き方が非常に物議を醸すことになっているんです」(スポーツ紙記者)

 今作では吉岡演じるコトー、柴咲コウが担当する彩佳などおなじみのメンバーの他に、新しい医者として島に赴任する織田判斗をKing & Prince(以下、キンプリ)の高橋海人、志木那島生まれの看護師・西野那美を生田絵梨花が演じている。

 若い2人の出演場面も多く、高橋に至っては、裏の主役とも言える大活躍ぶりだ。

「これまでコトーが、どれだけ命を削って島民を守ってきたかを、同じ医師の立場として語るのが高橋演じる判斗です。今回の映画では、コトーの次に重要な役となりキーマンになっている。舞台挨拶でも、吉岡をはじめ中江功監督も高橋の演技を絶賛している。登場当初は東京の大病院の御曹司でチャラいボンボンの医師という印象だったんですが、コトーや島民と触れ合ううちに心が揺れ動いていく。そして、クライマックスに向けて極限状態での手術を行うことになる。高橋は、動揺し葛藤を抱えながらも、コトーの意思を受け継いでいく難しい判斗役を見事に演じた。関係者から評価が高いのも頷けます」(民放関係者)

 さらに、前述の舞台挨拶では、「継承」という言葉も使われて、高橋を起用した“続編”を匂わせる発言もされていた。

「吉岡が記者会見で、『あとは海人くんに任せて、「ドクターハント」を、一お客さんとして見たいです』とコメントした。これは単なるマスコミ向けのリップサービスではなく、本当に関係者の間で、高橋で続編を作りたいという話が出ているからだと言われています。『Dr.コトー診療所』はドル箱コンテンツですし、何よりも原作漫画がありながら、脚本はフジテレビに一任されていて自由度が高い。ただ、主演の吉岡がコトーを演じることに難色を示し続け、続編の制作に16年もの時間がかかったと言われる。今回で最後という話にもなっているようで、高橋を続編の主役に推すと吉岡は本音でコメントしたようなんです」(同上)

 実際、今回の映画版では、高橋と生田の演出に違和感を覚えた視聴者もいたのではないだろうか?

(※ここから一部映画のネタバレがあります)