川口春奈主演のフジテレビ系木曜劇場『silent』が相変わらず絶好調だ。

 ワールドカップによる放送休止を経て12月1日に第7話が放送されたが、世帯視聴率の平均は7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と同ドラマにおける自己最高タイ記録をキープ。近年もっとも重視される指標といわれるコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)は4.9%にまで達しており、他の秋ドラマに大きく差をつけて今期一位の成績となっている。

 TVerでの強さも、これまで何度となく取り上げられてきたように圧倒的で、お気に入り登録者数は全民放・全番組でナンバーワンとなる240万を突破。TVer総合ランキングでは3位より下に落ちる機会が滅多にないという異例の強さで、さらにフジテレビ側はTVer独占コンテンツを次々と投入中。具体的な数字は発表されていないが、第7話までの総再生回数で、TVer歴代1位(今年5月時点)の結果となった2022年1月期の月9ドラマ『ミステリと言う勿れ』が達成した累計3384万回(全12話)を上回っていると見られている。

 未公開映像やメイキングなどを発信しているためか、ドラマ公式Twitterのフォロワー数も60万超え。Instagramにいたっては120万超えとなっている。「一般的な連続ドラマはTwitter、インスタそれぞれ10万もフォロワーがいればいいほうで、20万いればビッグニュース」(テレビ誌記者)というから、『silent』の持つ“数字”はさすがだ。ドラマの盛り上がりもあって、フジテレビの動画配信サービス「FOD」の有料会員数も11月18日に100万人を突破した。

 まさに2022年を代表する作品のひとつといえる『silent』だが、意外や主演の川口の評判はあまり聞こえてこない。むしろ、助演の夏帆を絶賛する声が相次いでいる。

「夏帆が演じる奈々に大きくフォーカスされた第6話は、Twitterで『夏帆の演技』がトレンド入り。このドラマは、川口演じる紬(つむぎ)が、高校時代に交際していた想(Snow Man・目黒蓮)と再会するも、想は難病によってほとんど聴力を失っていた……という聴覚障がいをテーマにしたラブストーリー。奈々は生まれつきのろう者で、想に手話を教えた人物。実は密かに想に想いを寄せているが、聴力を失ってから周囲の人間関係をリセットしてしまった想には奈々以外に友人がいないため、これまでは友人の距離感だった。しかし紬の出現により想の人間関係がどんどんと変わっていき、奈々はついに想に気持ちをぶつけていくが、やはり振られてしまう。手話だけで嫉妬、悲しみ、苛立ち、絶望、さまざまな感情を表現しきった夏帆の演技がすごすぎると話題になりました」(前出・テレビ誌記者)

 演技力もさることながら、川口より夏帆のほうが話題になりやすいのは、物語の構成・展開上の問題もあるという。