Netflixなどでの配信ドラマや海外ドラマに比べると、日本の地上波テレビのドラマは予算も少なく、アクションシーンなどがチープなものになりやすい。だからこそ、“ネタドラマ”が日本の地上波ドラマの有力コンテンツになりうるとの意見もある。

「地上波ドラマにお金をかけられないのは、もはやどうにもならないこと。低予算でいかに面白いものを作っていくかが課題になっているわけです。そういったなかで、視聴者を巻き込んで楽しめるような仕掛けを入れていくのは、ひとつのテクニックとして王道になりつつあります」(テレビ局関係者)

 日本のドラマ界では、いろいろな意味で“ネタ要素”が多い作品が愛されてきた歴史もある。

「たとえば『今日から俺は!!』や様々な実写化映画などを手掛ける福田雄一さんなどは、ボケ要素も多く“ネタドラマ”の一種と考えることもできます。そして、宮藤官九郎さんの作品も、意外なキャスティングや過去のエンタメへのオマージュも多く、それらを“ネタ要素”として捉えることもできるでしょう。さらにいえば、一部の三谷幸喜作品も、ボケ展開が多いだけでなく、別作品同士でリンクする部分があるなど、ネタ要素は満載。こういった部分が、視聴者に刺さり、作品に対する愛情を深めていく効果があるのは間違いない」(同)