13年4月期に放送されたNHK連続テレビ小説『あまちゃん』で大ブレークしたのんだったが、15年、当時所属していた事務所「レプロエンタテインメント」との間で契約をめぐり、独立トラブルが発覚。当時、本名の「能年玲奈」を芸名としても使用していたが、翌年6月、同事務所との契約を延長せず独立すると、芸名として「能年玲奈」を使用することも禁止され、「のん」に改名した。

「独立後はテレビ界から干されるようになりました。前事務所のレプロの圧力ではないかと言われましたが、レプロのH社長は、芸能関係者から人望があって“芸能界のドン”とも呼ばれる『田辺エージェンシー』の田邊昭知社長から信頼が厚かったことから、むしろ田邊社長に忖度してテレビ局側が起用しなかったという見方がもっぱらでした」(番組制作会社スタッフ)

 それでも、2016年には、大ヒットしたアニメ映画『この世界の片隅に』で主演声優を務めるなど、芸能界で干されながらも、地道な活動を続けていた。

「少し風向きが変わったのが19年7月、公正取引委員会が、事務所を退所した元SMAPの3人(稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾)を出演させないようテレビ局に圧力をかけるのは独占禁止法違反の疑いがあるとしてジャニーズ事務所に注意喚起を促したことでした」(前同)