ちなみにコントユニット「シティボーイズ」の大竹まことさんが日本テレビで放送されていた「タモリのいたずら大全集」というバラエティ番組において、山瀬まみさんにちょっかいを出し過ぎて泣かせてしまい、その後山瀬さんサイドから共演NGを出されたそうだが、そのシーンをリアルタイムで見ていた僕は大竹さんに対し「なんて嫌な人なんだ」と思ったことを今でも覚えている。

 このように共演NGになる原因は大きなものから些細なものまで様々あり、NGにされている側が気づいていないというパターンもあるぐらいだ。しかし、NGを出す側が共通しているのは、その人に対して嫌悪感や恐怖感を抱いているという点だ。

 僕も芸人をしていた頃にある方に恐怖感を抱いたことがあった。全国放送の公開収録番組のレギュラーをやらせてもらっていた時代に、その出来事は起きた。毎週違うゲストが出演する番組で、ゲストのほとんどがメジャーなお笑い芸人や演歌歌手など地方のお客さんでもわかる芸能人だった。

 僕はその番組では「ツッコミ」という役割をさせてもらっていた為、どれだけ先輩芸人でも、大御所演歌歌手でも、状況によっては強めにつっこむことがあったので、ゲストの方に挨拶するときに「ツッコミなので失礼な発言をしてしまうことがあるかもしれませんが、よろしくお願いいたします」と前置きをするよう心掛けていた。ほとんどの方は「はいはい。よろしくね」と、了承してくださるのだが、とある演歌歌手は違う反応を見せた。