◆会社の先輩後輩、上司と部下のような関係から結婚すると

この夫婦、最初からどこか対等な関係ではなかったのだ。先輩でクリエイターとして名前が出始めていた大輔と、新入社員だった茜の出会い。大輔の父親は、会社を経営しているが、茜は両親を事故で同時に亡くしている。そのあたりを義両親に揶揄(やゆ)される場面もあった。結婚と同時に、茜は夫を支えるために退職。大輔の親に買ってもらったのかどうかはわからないが、ふたりは若さに似合わぬ高級マンションに住んでいる。

ドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』
会社の先輩後輩、上司と部下のような関係から結婚すると、その当時の上下関係を引きずりがちだとよく耳にする。対等であるべき夫婦の力関係が、はなから決まってしまうのだろう。

茜は、「仮面さん」の助けを得て、夫を社会的に抹殺した。人格を破綻させるという目標は、仮面さん自身がそうしてほしかったのかもしれない。大輔の人格を、もうひとりの大輔が許せなかったということだろうか。