DMM TVでは、元テレビ東京の佐久間宣行プロデューサーによる『インシデンツ』、TBSの藤井健太郎ディレクターによる『大脱出』が配信。Netflixでは、『有吉の壁』などを手掛けた元日本テレビの橋本和明ディレクターによる『名アシスト有吉』が配信中だ。また、フジテレビ系『全力!脱力タイムズ』の総合演出である名城ラリータ氏がプロデューサーを務める『有田哲平の引退TV』はABEMAで配信されている。

「ネット配信番組のほうが地上波よりも表現の幅が広く、だからこそバラエティ番組はネットへの進出が盛んになっている。バラエティの場合、ヘタに攻めた内容を地上波でやると、炎上騒ぎしやすい傾向もあり、それなら最初からネット配信でやったほうがいいという判断になりやすいんです。

 一方、ドラマであれば、地上波での放送時にSNSでの“実況”が盛り上がりやすく、リアルタイムの放送に向いているともいえる。地上波でのドラマ放送をある種の“宣伝”として活用し、そこからネット配信での再生数を稼いでいくというパターンもありますね」(同)

 ドラマもバラエティもネット配信を重視している点では変わらないが、地上波放送により向いているのはドラマということなのだ。視聴スタイルが多様化する中で、地上波におけるドラマ重視の流れは、今後も加速していくかもしれない。