ところで、矢崎泰久が12月30日、急性白血病で亡くなった。享年89。葬儀は近親者で営んだそうである。

 朝日新聞DIGITAL(1月1日 5時00分)はこう伝えている。

「東京都出身。日本経済新聞、内外タイムスを経て、65年に月刊誌『話の特集』を創刊。95年の休刊まで編集長を務めた。『商業主義に流されず、リベラル、反権威』を掲げた同誌はミニコミ誌の草分けと言われ、小松左京、寺山修司、永六輔、横尾忠則、篠山紀信の各氏ら最先端の文化人が誌面を彩った」

 私は『話特』のいい読者ではなかったが、綺羅星のごとく並ぶ新進文化人の名前は魅力的だった。ミニコミ誌が次々に出され、どれもが若者たちの心をとらえていた。