番組は、友情結婚のトラブルに詳しい森伸恵弁護士に話を聞きにいった。実際に、どのような相談が持ちかけられるのだろう?

「依頼者さんはゲイの男性で、レズビアンの奥様のほうが自分たちの関係性について『両親や親戚の人にウソをついていくのは耐えられない! 自分が全部ぶちまけたい』と、勝手に暴露してしまうことが心配……というようなご相談はありました」(森弁護士)

 いや、そりゃあないだろう……。身内からされるアウティングの不安。「両親を安心させたい」という目的で友情結婚をしたのに、両親に嘘をつくのが耐えきれなくなるという本末転倒。その奥さんは軽率に結婚してはいけなかった。

 こういうケースを知れば知るほど、「同性婚が許されていれば……」としか思えなくなってくる。友情結婚がいらない社会になればいいのだ。昔より選択肢は増えたのに、幸福度はまったく上がっていないという現実の悲しさ。みんなで幸せになる方法はないものだろうか。

 ハルさんご夫婦は、子どもを作ることを望んでいる。

YOU 「お子さんは、体外受精的なことで作るということかしら?」

ハル 「そうですね。今、ちょうど人工授精で妊活中ではあります」

 世の中には、「子どもがほしい」という理由で結婚する人はたくさんいる。セクシャルマイノリティの人がそれをしたらダメというのは、道理が合わない。ハルさんの気持ちも尊重されるべきだとは思う。