◆「祖父母の楽しみ」との意見もちらほら
筆者が印象的だったのが反対派の意見に「祖父母の貴重な楽しみだから」(会社勤務 50代男性)や「親や祖父母の楽しみがなくなる」(公務員 50代男性)などが見られたこと。
一般社団法人日本鞄協会ランドセル工業会のデータ(2022年)を見ると、ランドセルを選ぶのは子ども本人であっても、ランドセルの支払いをするのは祖父母と答えた人が全体の55%を占めているそう。孫が選んだランドセルを祖父母が購入する「ラン活」を楽しみにしている人が一部でいるようです。
筆者も、小学生の子ども3人分のランドセルは祖父母が購入しています。「もし自治体がランドセルを無料で支給することになったら、どう思う?」何気なく聞いてみたところ、答えは「そのほうがラク」とのことでした。祖父母も、ランドセルの金額を負担に感じていたのかも……。
購入クーポンや補助金の交付など、現物支給以外の方法を模索する自治体もあります。ラン活過熱の一方で広がる各自治体の取り組み。今後の動向に注目です。
【調査概要】
調査対象:子どもをもつ30代40代50代の男女200人
調査期間:2023年2月15日
調査機関:(株)クロス・マーケティング「QiQUMO」によるアンケート調査
<文/木村ひかる>
【木村ひかる】
湘南在住の編集者/ライター。4人の子どもを出産後、独学でライターに転身。多数のメディアにコラムを寄稿している。「自分が読みたい記事」を書くのがモットー。
Twitter:@hikaru___kimura、Instagram:@hikaru.writer