ウクライナ、ジョージアが大きくランクアップ 

一方4年連続で1位を維持していたドイツは2位に降格。ベルギーやニュージーランドも順位を下げた。

米国は5位を維持したものの、トルコや中央アフリカ等が米国籍保有者によるビザの発給を停止したため、ビザ不要で渡航可能な国・地域の数が4つ減った。しかしトルコに関しては2017年10月に一旦発給を停止したものの、12月には完全再開を発表したため、このまま何事もなければ米国の入国ビザ不要で渡航できる国・地域は、少なくとも1つ増えることになる(ロイター2017年12月28日付記事)。 

カーンナ氏は米国の移民規制強化について、「必ずしも移民の数を減らすものではない」とコメントしている。 

トップ10以外で順位を大きく上げたのは16ランクアップのウクライナ(42位)、14ランクアップのジョージア(54位)。コスタリア(21位)も10ランクアップ。アラブ首長国連邦(27位)は過去10年で合計34も順位を上げており、中国やアイルランドへのビザなしの渡航が可能になった2017年だけでも、11ランクアップしている。(CNN2018年3月6日付記事 )。

ロシア(45位)も3ランクアップ、モナコ(15位)やチリ(17位)は各1ランクアップ、イスラエル(22位)、メキシコ(24位)という結果だった。

マレーシア、香港、台湾がトップ30入り アフガニスタン、イラクなどが最下位に

アジア圏からは他にマレーシア(11位)や香港(16位)、台湾(28位)がトップ30に。マレーシアは2ランクアップ、香港は6ランクアップ、台湾は3ランクアップとなった。

上位の欧州圏は順位に変動なし、あるいは後退が目立つ。ブリュッセル自由大学の調査機関Institute for European Studies フローリアン・トローネ教授は、「2018年、欧州の自由化はさらに政治色が強まる」と予測している。

ランキング最下位となったのはアフガニスタン、イラク、シリア、パキスタン、ソマリア、イエメン、ネパール、リビア、エリトリア、レバノンなど、治安や政治情勢の不安定な国・地域ばかりだ。アフガニスタンのパスポート所有者がビザ不要で入国を許されているのは、わずか24カ国・地域。日本やシンガポールの7分の1以下である。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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