「『ナンバMG5』は笑って泣けると評判でしたし、演出や脚本などでいろいろと物議を醸した『テッパチ!』、初回のグロ表現で脱落者を生んでしまった『親愛なる僕へ殺意をこめて』などでもTVerは比較的好調だったんですが……。今期の『スタンドUPスタート』は、初回放送ですらTVer総合ランキングで最高位でもトップ3入りできず、放送から3日後にはトップ10から脱落、さらには6日後にはトップ30圏外となるほど低迷。ここ数年の新作の民放ゴールデン・プライム帯ドラマで、第1話から総合ランキング圏外まで落ち込む例は初めて見たかもしれません。総合ランキングの推移を見るかぎり、再生数は深夜ドラマ以下の水準とみられます。お気に入り登録者数は、テレビ大阪の深夜ドラマ『わたしの夫は―あの娘の恋人―』と同じ21.1万人です(※25日時点)。“国宝級イケメン”の吉野北人(THE RAMPAGE)や、乃木坂46の山下美月といった出演者効果でSNSではトレンド入りしましたが、肝心のドラマそのものはほとんど話題になっておらず、ネットの実況掲示板も盛り上がっていません。あまりに“無風”といった感じで、心配されますね……」(同)
初回放送日には野村周平、竹財輝之助、国生さゆりなど第6話までのゲストが一挙解禁されたが、これもさして話題にならなかった。
「まぁ、地味ですよね(苦笑)。『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)や『探偵が早すぎる』(日本テレビ系)の瑠東東一郎監督による演出もクセがあるため好みが分かれやすい。それに、今はドラマの数がとにかく多いのも問題。深夜帯も含めれば1クールで30作以上放送されてますから、ドラマライターやテレビ誌の記者のような専門の人間でもすべて追いかけられている人はいないでしょうし、ゴールデン・プライム帯の民放連ドラだけでも13作ある。一般的には2~4作ぐらいの視聴が大半でしょうし、配信もあるといっても初回はとりあえずすべて観るという人もまれ。あらすじや設定、レギュラー出演者、制作スタッフなどで“惹き”をつくらなければ、まず興味を持ってもらうことすら難しい。口コミで反響が広がればいいのですが、“無風”の今の状況だと今後の巻き返しも厳しいでしょう」(同)
また1年ほどでドラマ枠撤退ということにならなければよいが、はたして……。