寝食もろくに取らない生活を送る悠依に、直木はなんとか自分の存在を知らせようとする。譲にハンバーグとプリンをつくらせ、自分の味を再現できないか試行錯誤するうちに、直木は譲に乗り移ることに成功。直木が働いていたレストランに呼び出された悠依は、直木のような口調の譲から、直木のつくったものを思わせるハンバーグを出され、戸惑いながらも口にする。その味に驚く悠依。直木が譲に乗り移ってつくったと説明を受け、反応に困っていた悠依は、続けて出されたプリンが、かつて直木が間違ってつくった「しょっぱい」味だったことで、そばに直木がいることを確信する。しかしそれは、直木がすでに死んでいることを認めなくてはならないことを意味していた。
死んだ恋人が幽霊となって現れるロマンスサスペンスという設定は、1990年の大ヒット映画『ゴースト/ニューヨークの幻』などをほうふつとさせ、ある種の王道ではある。しかし『ゴースト』ではヒロインが恋人の死をはっきりと目撃しているのに対して、『100よか』の直木には「本当は死んでいないのでは?」という余白が残されている。第2話の予告動画では謎の男(板倉俊之)が直木に「生き返る方法を知りたくないですか?」と話しかけるシーンがあり、また第1話で悠依を助けた人物・宋夏英(シム・ウンギョン)が脳神経内科の医師という設定から、SNSでは「直木は意識不明で入院してるとか」といった考察も行われている。王道をベースに、今後の物語がどう転がっていくのか目が離せない。
■番組情報
金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』
TBS系毎週金曜22時~
出演:井上真央、佐藤 健、シム・ウンギョン、板倉俊之、少路勇介、穂志もえか、近藤千尋、桜 一花、平岩 紙、春風亭昇太、荒川良々、松山ケンイチ ほか
脚本:安達奈緒子
音楽:河野伸
主題歌:マカロニえんぴつ「リンジュー・ラヴ」
警察監修:志保澤利一郎
里親監修:岩朝しのぶ
医療監修:冨田泰彦、藤田浩
プロデュース:磯山晶、杉田彩佳
演出:金子文紀、山室大輔、古林淳太郎
編成:中西真央、吉藤芽衣
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:tbs.co.jp/100ie_tbs