一方、実際のところは『R-1』も同じような境遇にさらされているという。
「『THE W』と同じく、歴代の優勝者の中でいまも大活躍している芸人が少なすぎる。生き残って最前線で活躍しているのは、博多華丸とハリウッドザコシショウくらい。粗品や野田クリスタルなど、そもそもコンビで実績がある芸人が優勝したこともあり、『R-1』の権威も一気に下がりました。前年優勝者のお見送り芸人しんいちはビジュアルの良さもあり、テレビ出演は多かったですが、最近ではネタを披露させてもらえずスベり芸で番組に出ることが多くなっている。事務所の先輩芸人の永野から、面白くないとイジられるのが定番化して、芸人として特段評価はされていない」(同上)
優勝をしたところで、その後の大ブレイクが約束されているわけではない『R-1』と『THE W』。しかし、『M-1』と『キングオブコント』に関しては、やはり別次元とのことだ。
「『M-1』と『キングオブコント』は、多くのテレビ関係者が優勝コンビやトリオに注目しています。それぞれの大会で優勝が決まった瞬間に、各局のプロデューサーが担当マネージャーに一斉に電話をかけることで知られています。1カ月間はスケジュールの取り合いになるのは、今も昔も変わらないですね」(民放関係者)
賞レース間でも差が出てしまっている中で、やはり今年一番の注目を集めるのは『M-1グランプリ2022』だ。
「山田邦子さんと博多大吉さんが参加し、審査員の顔ぶれに新鮮さも加味された。18日の放送に出演するファイナリストたちも、ロングコートダディやキュウ、真空ジェシカなどバラエティーに富んだクセものコンビが揃いました。なかでも勢いを感じるのはヨネダ2000です。女性コンビとしてはハリセンボン以来、13年ぶりの決勝進出となり、キャラも強いのでテレビ関係者の多くが優勝してほしいコンビとして名を挙げている。ヨネダ2000は先日の『THE W』にも出場し、決勝ラウンドで惜しくも敗退しましたが、やっぱりブレイクに必須なのは『M-1』のほうの結果なんです」(民放関係者)
『M-1』と『THE W』は毎年冬の開催時期もカブっているが、そろそろ『THE W』においてはテコ入れも必要かもしれない。