番組冒頭で、なすなかにしは松竹芸能での森脇のポジションを解説した。中西いわく、森脇は「松竹芸能の歴史をつくった方」。しかし、那須によれば「最初お会いするのは緊張したんですけど、だんだん会うたび、ナメてもいいんだこの人って」。そんな森脇を中西はこうまとめた。

「僕ら森脇さんのこと裏で『足向けて寝れる偉人』って言うてます」

 聞く人が聞けば、先輩へのただの失礼な発言である。しかし、当の森脇はこれを聞いても微笑んでいる。オードリーの若林正恭が「笑ってる場合じゃないですよ。なんかパンチ返してくださいよ」と話を向けても、森脇は「ナメられてるのわかるからね」と自虐的に返した。

 足を向けて寝ることのできる偉人。失礼とリスペクトが絶妙に配合された表現である。もちろんその配合の妙は、森脇となすなかにしの関係性に支えられているのだろう。

 これまでも、森脇の“変”なところは、松竹芸能の後輩芸人が面白おかしくトークするなかで視聴者にも伝えられてきた。少なくとも全国区のテレビで森脇イジりの先鞭をつけたのは、安田大サーカスの団長だっただろうか。『オールスター感謝祭』(TBS系)の赤坂5丁目ミニマラソンのコーナーでは、ある時期から森脇イジりが恒例になってきた。