夏に流行しやすい手足口病。症状は軽症から重症まで流行するウイルスによって異なります。

早めに受診したいけど今日は小児科の休診日だった…と焦るママにお伝えしたいのが、 手足口病は皮膚科でも診察可能だということ。

皮膚に出ている症状は皮膚科も対応しているので、小児科が休診で受診ができないというときは皮膚科を受診しましょう。本記事では皮膚科をおすすめする理由やメリットをお伝えしていきます!

この記事で分かること
  • 手足口病は小児科と皮膚科どっちでも対応できるのか
  • 皮膚科で相談できる症状について
  • 皮膚科を選ぶ条件やおすすめポイント
  • 皮膚科の待ち時間が多い謎

1.子どもの手足口病は小児科、皮膚科どっちを受診すればいいの?

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

子どもの急な体調不良は休診日や日曜、祝日に関係なく起こります。できれば相談できる窓口が多いほうがいいですよね。最初の章では、

  • 手足口病は小児科と皮膚科どちらを受診するべきか
  • 手足口病で皮膚科を選ぶメリットについてまとめています。

(1)子どもの手足口病は小児科、皮膚科どちらでも対応可能!

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

子どもの手足口病は小児科はもちろん、皮膚科でも診察可能です。かかりつけの小児科が休診日でやっていなかった…!という場面や、手足口病の症状以外の皮膚のトラブルをまとめて解決したいときに皮膚科を選択するといいでしょう。

皮膚科では皮膚の乾燥やオムツかぶれ、皮膚のただれなど小児科で相談している内容をより専門的に診察します。実は、オムツかぶれなどの皮膚トラブルでは小児科と皮膚科で処方されるお薬が異なる場合があります。

もちろん、小児科は小児全般の診察・治療が可能ですが皮膚科は皮膚に特化した専門領域です。そのため、赤ちゃんや子どもの皮膚トラブルもよりスピーディに確実な治癒方法を提案しています。

(2)人によって手足口病の症状が分かりにくい場合も

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

手足口病には様々な型が存在し、その分症例もさまざま。これは稀ですが、小児科でも手足口病か診断に悩むケースがある程です。保育園で流行っているなら手足口病だねという診察になることも。中には発熱などの症状がなく見過ごされてしまう場合もあるのです。

更に難しいのが、手の平の少量のぷつぷつだと手足口病ではなく汗による毛穴の詰まりや、蕁麻疹のような一時的な症状というパターンも存在します。医療者でも診断に迷ってしまうほど沢山の症例があるのが手足口病なのです。

(3)皮膚科を受診すればより専門的な診察をしてくれる

「うっすらと発疹らしきものがあるけど…?」というような些細な症状でも、皮膚科を受診すると専門的な診察が可能です。診察を受け、手足口病だと思っていたら「いぼ」だったというケースも存在します。

保育園で流行していないのに手足にプツプツしたものがある…というときは皮膚科受診をおすすめしています。

PRIMEライター
乃原

診断が難しいからこそ皮膚科で細かく見てもらうことをおすすめします!

2.手足口病とは?

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

手足口病とは、夏に流行しやすい感染症の1つです。 感染の90%が5才以下の乳幼児でコクサキーウイルスやエンテロウイルスが主な原因のウイルスとなっています。(引用:厚生労働省)

(1)どのくらいで治るの?

手足口病は症状が出ていても食事や水分を普段と同じように摂れれば保育園や幼稚園に登園可能な感染症です。症状が減少してくるまで7~10日程度かかります。

(2)大人にうつるというのは本当?

手足口病は風邪のウイルスの1つなので、大人にも感染します。子どもよりも大人の方が感染すると重症化するといわれているので、感染対策は入念にしましょう。

(3)一般的な治療方法について

手足口病は対症療法といって、今起きている症状に対する治療のみで予防やワクチンはありません。原因がウイルスなので抗生物質での治療はなく、発熱を伴う場合は解熱剤が処方になり、痒みがある場合は痒みを軽減する抗ヒスタミン薬が処方となります。

(4)保育園や幼稚園はいつ頃から登園できる?

保育園や幼稚園は、症状が出ていても普段と同じような生活や食事が摂れれば登園可能です。しかし、機嫌が悪かったりずっと泣いていたりする場合は登園は控えてお家でゆっくり過ごしましょう。

(5)お風呂は?プールは?日常生活で気を付けるポイント5つ

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

お風呂や習い事など、日常生活で気を付けるポイントについてまとめました。

①お風呂はOK!でも短時間かシャワーで済ませよう

手足口病に感染していても、熱が無ければお風呂に入っても大丈夫です。しかし、短時間で済ませましょう。可能であればシャワーでささっと済ませる程度にしておくと余計な体力の消耗がないのでおすすめです。

②プールは症状のあるうちはお休みしよう

プールは全身を使うスポーツです。つまり、かなり多くの体力を消耗するので手足口病に感染している時期、病み上がりの時期は体力が落ちているのでしばらくはお休みをするのをおすすめします。しっかりと体力が回復し、口の中や手足のプツプツが収まり乾いたのを確認してから再開しましょう。

手足口病の症状がある状態で入浴やプールに入っても、直接的な感染の心配はありません。しかし、水ぶくれの症状があると、その液体の中には手足口病のウイルスが存在し、接触感染のリスクが高まります。もし、水ぶくれがある場合は入浴やプールは控えましょう。

③タオルの共有は絶対にしない

手足口病のウイルスはタオルの共有でも媒介し、感染を広げます。手足口病が完治するまではタオルの共有はせずに、個人のタオルを使用しましょう。

④家庭内感染を防ぐためにうがい手洗い・手指の消毒は必須

手足口病はウイルスによる感染症です。手指の接触やくしゃみなどで感染をします。そのため、 感染対策を怠ると家族内感染が起こるので注意が必要です。子どもは感染対策をするのは難しいので、大人がこまめな手洗いや消毒を心がけましょう。

⑤排泄物からウイルスは2~4週間にわたり排出される

手足口病のウイルスはくしゃみなどの飛沫感染や接触感染の他に、便からも排出されます。赤ちゃんのオムツを変えて、石鹸と流水での手洗いを怠ると排泄物から感染するので注意が必要です。手足口病のウイルスは完治後も約1か月はウイルスが排出されるので、気を付けて過ごしましょう。

2.手足口病だけじゃない皮膚科の頼れるポイント

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

皮膚科で手足口病の診察は可能であると説明しましたが、それ以外にも頼れるポイントがあるので詳しく説明します。

(1)水いぼの適切な診断と処置

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

小さい子どもによく見られる水いぼ。以前は禁止されていましたが、現在は水いぼが割れていなければプールや水遊びが可能となりました。水いぼの処置を小児科で行っている所もありますが、皮膚科でも診察・処置が可能です。

水いぼは、育ちきっていないと判断が難しい場合もあります。皮膚科であれば専用のスコープを使って診察をするので、水いぼか普通のいぼなのかの見極めも可能です。水いぼと普通のいぼでは処置の内容が異なるので、一度の診察で正しい診断と処置ができる皮膚科の受診をおすすめします。

(2)とびひも皮膚科で治せる

子どもの皮膚は弱く虫刺されから、とびひになってしまいます。

とびひとは、民間で使われる俗名です。正式名称を伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)といい、多くの保育園では未受診のとびひが疑われる子どもに対し、病院受診のお願いやお休みの打診をしています。理由は、とびひは接触により自分や他者へうつり、自然に治るのを待つと長ければ数か月の時間を必要とするからです。

とびひの診察・治療は皮膚科でも可能です。症状に合わせた外用薬が処方になるので短期間で綺麗に治したい方は皮膚科に相談するといいでしょう。

(3)皮膚のことは皮膚科に頼ろう

小児科は子どもの症状や病気全てを相談できる場所ですが、皮膚のことはより専門性の高い皮膚科で相談するのをおすすめします。どうしてもママが多く背負ってしまう育児、少しでも相談できる窓口が多いほうがいざというときも安心ですよ。