妊娠中期~後期の出血

『DRESSY』より引用
(画像=写真AC,『DRESSY』より引用)

妊娠5~7ヵ月目までの期間のことを指す【妊娠中期】。この時期になると安定期に差し掛かるため、妊娠を公表する方も増えてきます!一般的に職場関係者などオフィシャルな場に報告をする際は、このタイミングを選ぶ方が多いようです◎

また、妊娠8~10ヵ月目のことを言う【妊娠後期】に入ると、胎児の基本的な身体や機能が整い、いよいよいつ生まれてきてもおかしくないような時期に入ります*不安定な妊娠初期を乗り越えてほっと一安心!?と思いきや、妊娠中期~後期に関しても出血によるリスクが0になるわけではないので注意が必要です。まずは、妊娠中期~後期に出血が起こる原因を見ていきましょう*

  • 子宮頸管ポリープ
  • 切迫流産
  • 切迫早産
  • 子宮腟部びらん
  • 前置胎盤・低置胎盤
  • 常位胎盤早期剥離

一般的に出血する可能性が低いと言われている妊娠中期に出血をした場合、何かしらのトラブルが起きている可能性が高いので注意が必要です!

妊娠後期においても中期と同様に出血はトラブルのサインである可能性が高くなっています。また、妊娠後期に関しては、出産の兆候である可能性もありますので、いずれにしても出血した場合は速やかに病院に連絡を入れ、医師の指示を仰ぐようにしましょう◎

子宮頸管ポリープ

『DRESSY』より引用
(画像=写真AC,『DRESSY』より引用)
  • 出血量:ごく少量
  • 血の色:ピンク、赤褐色、茶色

子宮頸管ポリープとは、子宮出口の近くにある頸管にできた腫瘍のことを言います。腫瘍と聞くと癌のイメージが強く心配に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、子宮頸管ポリープに関しては、ほとんどの場合が良性なのでご安心ください!

この子宮頸管ポリープができると、一時的におりものの増加や少量の出血など、自覚症状が出ることもありますが、基本は経過観察で問題ございません*しかし、子宮頸管ポリープからの出血頻度が高い場合は、細菌感染による早産を招く恐れがあるため、切除することもあります。

切迫流産

『DRESSY』より引用
(画像=写真AC,『DRESSY』より引用)
  • 出血量:ごく少量~大量まで個人差有
  • 血の色:茶色、鮮血

切迫流産とは、妊娠22週目未満で子宮の伸縮によるお腹の張りや痛みを伴う出血があり、流産の恐れがある状態のことを言います。名称に「流産」と付いていますが、実際に流産した状態のことを指すわけではないのでご注意くださいね!

切迫流産では、胎児の心拍が確認できれば妊娠を継続できる状態です。出血に関しても血液の色が茶色く、量も少量であれば流産に進行する可能性は低く、病院受診後は自宅で安静にしておれば、正常な妊娠に戻る可能性が高くなっています*

一方で大量の鮮血が出て、なおかつ強い腹痛を伴う場合は注意が必要に!流産に至る可能性が高くなっている状態です。いずれにせよ、「切迫流産かも?」と感じるような出血があった際には、早めに病院を受診するようお願いします。

切迫早産

『DRESSY』より引用
(画像=写真AC,『DRESSY』より引用)
  • 出血量:ごく少量~大量まで個人差有
  • 血の色:茶色、鮮血

切迫早産とは、妊娠22週目以降に子宮の収縮によるお腹の張りや痛みを伴う出血があり、子宮頸管が短くなっている、子宮口が開き始めているといった早産の兆候が見られる状態のことを指しています。この時、場合によっては破水が起こる可能性もあります。

お腹の張りや痛みを感じ、出血があった場合でも横になって休むことでおさまるのであれば心配はいりません*病院に連絡し、出血量を伝え、医師の指示を仰ぎましょう!一方で破水が起きてしまった場合は、子宮から細菌感染を起こすリスクがありますので、速やかに病院を受診するようにしましょう◎

子宮腟部びらん

『DRESSY』より引用
(画像=写真AC,『DRESSY』より引用)
  • 出血量:ごく少量
  • 血の色:ピンク、赤褐色、茶色

子宮腟部びらんとは、子宮の入り口が赤くただれた状態になっていることを言います。しかし、実際に炎症が起きているケースは少なく、子宮の入り口が赤くただれているように見える仮性びらんがほとんどです◎

仮性びらんは病気ではなく、なおかつ妊娠にも影響しないため、治療の必要はありません*しかし、素人が誤った判断をして取り返しがつかないことになってはいけないので、疑いがもたれる場合は必ず病院を受診しましょう*

前置胎盤・低置胎盤

『DRESSY』より引用
(画像=写真AC,『DRESSY』より引用)
  • 出血量:大量(3~5リットル以上出血する可能性有)
  • 血の色:鮮血

前置胎盤・低置胎盤は、子宮口の近くに受精卵が着床することによっておこり、詳しいメカニズムは解明されていないものの、子宮筋腫の既往歴がある場合や高齢妊娠、多胎妊娠だと発症するリスクが高くなると言われています*

また、他にも堕胎(中絶)や流産、帝王切開などの経験がある方に関しても前置胎盤・低置胎盤を引き起こすリスクが高くなりますので、注意が必要です!

前置胎盤・低置胎盤は出血のリスクが高く、出血が起こった場合は、少量であっても速やかに病院の受診が必要になります。

常位胎盤早期剥離

『DRESSY』より引用
(画像=写真AC,『DRESSY』より引用)
  • 出血量:ごく少量~大量
  • 血の色:鮮血、暗赤色

常位胎盤早期剥離とは、妊娠中に胎盤がはがれてしまった状態のことを言います*この常位胎盤早期剥離を引き起こすと急なお腹の痛みやいつもと違うお腹の張りを感じることがほとんど。また、場合によっては少量あるいは大量の出血も伴います◎

この時、大量に出血してしまうと、貧血やショック症状を引き起こす可能性が高まります。また、胎盤がはがれることで胎児に栄養が届かなくなり、胎児が脳性麻痺を引き起こすなど、母子ともに危険な状態になる可能性もあります。常位胎盤早期剥離が疑われる場合は、速やかに病院に連絡をするかすぐに救急車を呼びましょう!

まとめ

『DRESSY』より引用
(画像=写真AC,『DRESSY』より引用)

以上、本日は妊娠初期、中期~後期と妊娠の時期別に出血の原因や症状、受診の必要性などについてご紹介しました!

妊娠中の出血は緊急性を伴わないものもありますが、ほとんどの場合、何かしらトラブルが起こっている可能性が高いといったことを知っていただけたかと思います。妊娠中に出血をした場合は、「大丈夫」と自己判断するのではなく、必ず一度病院を受診するようにしましょう◎

提供・DRESSY



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