クエン酸リンスは石鹸シャンプーで軋んでしまった髪をなめらかにする効果がああります。この記事ではクエン酸リンスの効果や作り方、どれくらいの濃度でリンスを使用すれば良いのか、使用の際の注意点などをご紹介しています。家族にも環境にも優しいクエン酸リンスで美髪を目指しましょう!
クエン酸リンスの効果とは?
クエン酸リンスの効果①髪の毛を中性に戻してくれる
クエン酸リンスは、髪の毛を中性または弱酸性に戻してくれる効果があります。ということは現在の髪の毛はアルカリ性なの?と疑問に感じる人もいるかと思います。髪の毛がアルカリ性に傾いている人は以下のような髪の手入れをしている人が挙げられます。
髪がアルカリ性に傾いている人
アルカリ性のシャンプーを使っている人
ヘアカラーを繰り返している人
パーマをよくかけている人
縮毛矯正を繰り返している人
髪がアルカリ性だと、軋みやごわつき、傷みの原因となってしまいます。クエン酸は酸性の物質ですから、アルカリ性と酸性が混ざり合い、中性になることで髪を正常な状態に戻してくれるのです。
クエン酸リンスの他にも酸性のリンスとして“酢リンス”などがあります。石鹸シャンプーを使っていて、リンスも天然成分で安心できるものを使いたいけれど酢の匂いが気になる…という人はクエン酸リンスをぜひ検討してみてください。
クエン酸リンスの効果①キューティクルを守ってくれる
クエン酸リンスがもたらす効果にはキューティクルを守ってくれてサラサラな髪になるという点があります。髪の健康や安全性を気にしている人は石鹸シャンプーや重曹シャンプーを使用しているのではないでしょうか?
石鹸シャンプーは髪の健康を保ってくれる非常に有能なシャンプーですが、アルカリ性のためどうしても髪のキューティクルを開いてしまう性質があります。
その結果、髪の軋みやごわつきに繋がってしまい悩んでしまう人も。クエン酸リンスは髪を中性に戻し、キューティクルを引き締め髪の栄養の流出を防いでくれるのです。
クエン酸リンスの効果③頭皮の潤いを守ってくれる
クエン酸リンスは髪を中性に戻す・キューティクルを守ってくれる他にも頭皮の潤いを守ってくれる効果があります。アルカリ性の髪の人は頭皮もアルカリ性になっていたり、石鹸シャンプーなどの使用で一時的に頭皮がアルカリ性になっている可能性があります。
クエン酸リンスを使用することで頭皮も中性や弱酸性にし、頭皮の環境を正常に戻し潤いを復活させてくれる働きがあるので、頭皮の乾燥やフケの発生に悩んでいる人には嬉しい効果ですね。
クエン酸リンスの作り方は?
グリセリンを入れたクエン酸リンスの簡単な作り方
用意するもの
クエン酸…大さじ3
水…500ml
グリセリン…小さじ1
プラスチックのボトル
クエン酸リンスの作り方
クエン酸、水、グリセリンすべてをプラスチックの保存容器に入れます。
保存容器の蓋を閉めて、液が混ざるように1分ほど振ります。
混ぜ終えたら完成です。
作り方は至ってシンプル。クエン酸、水、グリセリン、この3つを用意して混ぜ合わせシェイクするだけで意外と簡単にクエン酸リンスを作ることができます。出来上がった液体はリンスの原液なので、通常のコンディショナーやリンスのように直接髪に塗布するものではありません。間違えないように注意してください。
数回分のクエン酸リンスを保存しておく場合、冷蔵庫での保存となりますが、雑菌の繁殖を少しでも減らすために用意するプラスチックのボトルはできれば新品のもので、クエン酸リンス専用として使いましょう。その日に使い切る1回分のリンスを作るのであればペットボトルでも代用可能です。
POINT
なぜグリセリンを入れるのか
グリセリンを入れることで髪を保湿します。
香り付きクエン酸リンスの作り方①精油を使う
用意するもの
クエン酸…大さじ3
水…500ml
グリセリン…小さじ1
プラスチックのボトル
好みの精油(アロマオイル)…数滴
作り方はグリセリンを入れた通常のクエン酸リンスとほぼ同様です。最後に自分の好きな匂いの精油(アロマオイル)を数滴たらすことで、オリジナルのクエン酸リンスの完成です。アロマオイルにはリラックス効果もありますから、ストレスで硬くなった頭皮を和らげてくれます。
香り付きクエン酸リンスの作り方②ハーブパウダーを使う
用意するもの
クエン酸…大さじ3
水…500ml
グリセリン…小さじ1
プラスチックのボトル
好みのハーブパウダー…3g
耐熱ポット
香り付きクエン酸リンスの作り方
水500mlを70℃近くに温めます。
耐熱ポットにハーブパウダーと1で温めたお湯を入れ、自然に冷めるまで待ちます。
茶こしなどを使ってハーブパウダーを取り除きながらプラスチックのボトルに2を入れます。
匂いがついた水が入っている3のボトルにクエン酸、グリセリンを入れます。
ボトルの蓋を閉め、1分ほど混ぜたら完成です。
色合いも美しいハーブパウダーを使用したクエン酸リンスの作り方です。より髪にやさしいリンスを作りたい人は、オーガニックのハーブパウダーを使用すると良いでしょう。
作り方2のハーブパウダー水の濃度が濃すぎると、クエン酸リンスの酸性が薄まってしまう恐れがあるため、パウダーの量には注意が必要です。ハーブパウダーは良い匂いがする他に、使う種類によって肌に様々な効果を与えますので、何種類か作ってその日の頭皮のコンディションで使い分けてみてはいかがでしょうか。
ハーブパウダーの効能
ハーブパウダーの種類 | 効能 |
ローズヒップパウダー | 保湿・皮膚細胞の再生を促す |
ローズマリーパウダー | 血行促進・フケ防止・髪の再生を促す |
カモミールパウダー | ニキビを抑制・保湿・頭皮トラブルの鎮静 |
はと麦パウダー | 保湿・アトピー性皮膚炎に有効 |
クエン酸リンスの使い方は?
まずは石鹸シャンプーや重曹シャンプーで汚れを落とす
クエン酸リンスを使う前に、クエン酸リンスと相性の良い石鹸シャンプーや重曹シャンプーを使って頭皮についている皮脂汚れやフケを洗い流しましょう。シャンプーを洗い流した直後の髪は軋みがちになってしまいますが、クエン酸リンスを使用すれば改善されます。
POINT
石鹸シャンプーや重曹シャンプー以外は相性が悪い
汚れをしっかり落したいからと通常のシャンプーを使用したいと考えている人もいるかもしれませんが、洗浄力や皮脂を落とす力が強いため、クエン酸リンスの保湿力では潤いを補いきれません。逆に乾燥やフケの発生を招いてしまいます。
クエン酸リンスの使い方①洗面器に原液とお湯を入れリンスの濃度を薄める
クエン酸リンスの下準備
洗面器にお湯を6~8割程度張ります。
作ったクエン酸リンスを大さじ2入れて混ぜます。
グリセリンを入れたクエン酸リンスの簡単な作り方でも述べた通り、原液をそのまま使用するわけではありませんので注意してください。洗面器の6~8割程度のお湯で原液を適度な濃度に薄め、クエン酸リンスを髪に使う下準備の完成です。
クエン酸リンスの使い方②髪の毛にクエン酸リンスを馴染ませる
クエン酸リンスの馴染ませ方
下準備をした洗面器に髪を毛先から入れていきます。
揉みこんで髪全体にしっかりと馴染ませましょう。
頭皮に馴染ませることも忘れないでください。
最後にシャワーで洗い流して終了です。洗い残しが無いようしっかりと洗いましょう。
原液を作るときと同じようにクエン酸リンスの使い方はとても簡単で、濃度を薄くしたクエン酸リンスを髪に馴染ませるだけです。洗面器に髪をつける際、少し体勢が辛いかもしれません。洗面所などやりやすい場所で行ってください。クエン酸は酸性ですから目に入ると沁みますので、気を付けましょう。
クエン酸リンスの使い方③洗い終わったらすぐに乾かす
クエン酸リンスで洗い終わった髪は、タオルドライをしっかりと行ってから、速やかにドライヤーで乾かすようにしましょう。クエン酸リンスをしても髪の軋みがどうしても気になる・なんとかしたいと感じる人は、ドライヤーで乾かす前に洗い流さないトリートメントやヘアーオイルを使用してみてください。
クエン酸リンスを使う時の注意点は?
パッチテストを忘れずに行う
クエン酸リンスに限らず、ヘアカラーや食物アレルギーなどでパッチテストを行ったことがある人も多いのではないでしょうか。クエン酸の刺激でかぶれやただれ・発疹やアレルギー反応など様々なことが予想されますので、事前にパッチテストを行った方が良いでしょう。
パッチテストの方法
クエン酸リンスを綿棒やティッシュに染み込ませ、二の腕の内側に塗布して乾燥させます。
塗布した部分をテープなどで覆い、取れないようにします。
48時間経過したらテープを剥がし、塗布した場所を確認しましょう。
かぶれやじんましんなどができていなければ、クエン酸リンスを使用しても肌荒れが起きる可能性は少ないといえます。
注意点として、パッチテストはあくまで“テスト”であって、絶対にかぶれなどが起きないわけではありません。その日の体調などでも肌の敏感さは変化しますので、クエン酸リンスを使用して少しでも刺激を感じた場合は使用を中止しましょう。傷などがある場合も沁みやすく、炎症を広げてしまう恐れがあります。
クエン酸やグリセリンの濃度に気を付ける
クエン酸リンスの作り方をご紹介しましたが、“よりサラサラな髪質にしたい!”という思いからクエン酸をたくさん入れて濃度を高くしないようにしてください。逆に重たくべたついた仕上がりになってしまいます。
グリセリンの濃度にも注意が必要です。グリセリンの濃度の高いクエン酸リンスは、髪をバキバキにしてしまいます。何事も“適当(適した量)”を守るようにしましょう。
冷蔵保存で2週間前後を目安に使い切る
手作りのクエン酸リンスは保存料や防腐剤を使用していないため、雑菌の発生や変質の恐れがありますので冷蔵庫に保管して2週間前後で使い切るようにしましょう。常温で保存する場合はその日のうちに使い切った方が無難です。数回分まとめて作る人は匂い漏れの少ない保存容器を用意してください。
使用後は浴室をシャワーで流す
クエン酸は酸性のため、大理石やセメントを傷めてしまう可能性があります。また、金属を錆びさせてしまうので、クエン酸リンスを使用したあとは浴室や洗面台周りを水で綺麗に洗い流しましょう。
POINT
クエン酸リンスに塩素系の洗剤が混ざらないようにする
クエン酸リンスが浴室や洗面台に残っている状態で塩素系の洗剤を使用してしまうと、リンスと洗剤が混ざり合って有毒ガスが発生してしまいます。
石鹸シャンプーの効果は?
石鹸シャンプーの効果①肌荒れを起こしにくい
石鹸シャンプーは天然成分を使用、無添加なので地肌に優しいという効果があります。市販のシャンプーには様々な化学成分が入っていて、人によっては肌に合わずに炎症を起こしてしまう人もいます。
その点、石鹸シャンプーは無添加でシンプルな作りのものが多いですから、炎症を起こす可能性をグンと減らすことができるのです。頭皮への刺激が弱いので小さなお子様のいるご家庭でも安心して使えます。
石鹸シャンプーの効果②髪を本来の状態に戻してくれる
石鹸シャンプーは、髪にコシが出てふんわりと立ち上がった髪になる効果があります。また、石鹸の成分で皮脂を落とし、さっぱりとした洗い心地を体感できます。自然成分のみで作られているため、市販のシャンプーより洗浄力が落ちてしまいますが、脱脂力が高いので頭皮が普通肌~脂性肌の人に向いているシャンプーです。
頭皮が乾燥肌な人はフケの発生を促してしまうので、自分の肌質に合っているか確認してくださいね。健康な髪になることで毛の一本一本が太く丈夫になり、抜け毛を抑制する効果もあります。最近毛が細くなってきたと感じている人にもおすすめです。
石鹸シャンプーの使い方は?
石鹸シャンプーの使い方①マッサージする感覚で揉み込み頭皮の汚れを落とす
石鹸シャンプーの使い方
髪をブラッシングして絡まりを解く
髪をお湯で濡らしながらある程度の汚れを洗い流す
石鹸シャンプーを手で良く泡立てる
頭皮に揉み込むようにして髪を洗う(※爪を立てないように)
洗い終わったらすすぎ残しがないように流す
これは石鹸シャンプー以外のシャンプーを使用するときにも言えることですが、シャンプーの泡を髪につける前の工程が一番大切です!ブラッシングして汚れを落としやすくし、お湯で簡単な汚れを落として毛穴を開かせることでシャンプーの洗浄力も上昇します。
石鹸シャンプーの使い方②しっかり洗いつつも手早く洗い流すことが重要
自然成分で頭皮に優しい石鹸シャンプーですが、脱脂力が強いのでいつまでも頭皮に揉み込んでしまうと乾燥が強まったり、頭皮への負担になり逆効果です。しっかりと汚れを落としながら、なおかつサッと手早く洗い流すようにすることが石鹸シャンプーの洗い方のコツとなります。
ロングヘアーの人、髪の量が多い人は洗い残しが起こりやすいので、十分にすすぎ洗いをするようにしましょう。クエン酸リンスには頭皮の臭いを消す効果がありません。石鹸シャンプーの段階できちんと汚れを落とすことで、精油やハーブパウダー入りのクエン酸リンスの香りが楽しめます。