お姉さん 「見ると、誰でもこの料理を作れるように書いてあります」

中丸 「見して、見してー」

「見して、見して」といきなりタメ口になる中丸。地元のご婦人をサラッと「お姉さん」と呼んだり、彼は彼で人たらしだ。お姉さんたちにつられて、中丸まで少しイントネーションが訛ってしまっているし。

 そんな中丸が、「津軽あかつきの会」の作業場にお邪魔した。ここで日々、お姉さんたちは郷土料理を作っているそうだ。この日、彼女たちが作っていたのは10種類以上の野菜を細かく切って温めた「けの汁」だった。

お姉さん 「新鮮な山菜を漬け込んでおいたのが、ちょうどめぐなってる時期なんです!」

中丸 「めぐなってる? 『めぐなってる』ってなんですか?」

お姉さん 「めぐなってるって、おいしくなってるんです」

中丸 「ああ、おいしくなってるね。全然、わかんなかったです」

「めぐなる(おいしくなる)」を聞き取ることができず、青森の方言に翻弄される中丸。素直に「全然わからない」と言うあたり、彼はシティボーイだ。しかし、本気の津軽弁なら、中丸は一言も理解できないはず。向こうは向こうで、それなりに中丸に合わせて話してくれているのに。